政府の国家戦略特区ワーキンググループの原英史座長代理が、ブログで名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の篠原孝衆院議員に550万円の賠償を求めた訴訟の判決が29日、東京地裁でありましたね。
篠原孝のプロフィール、そして何があったのか?
篠原 孝(しのはら たかし)プロフィール
小選挙区(長野県第一区)選出、立憲民主党・無所属
昭和二十三年七月長野県中野市に生る。
京都大学法学部卒業、米国ワシントン大学法学修士
京都大学農学博士
○昭和四十八年農林省入省
内閣総合安全保障関係閣僚会議担当室
農林水産省大臣官房企画室企画官
OECD日本政府代表部参事官
水産庁企画課長、農林水産政策研究所長、農林水産副大臣を歴任
○民主党NC農林水産大臣
NC環境・原発事故担当大臣
総括副幹事長等を歴任
○主要著書
「TPPはいらない!」(日本評論社)
「原発廃止で世代責任を果たす」(創森社)
「花の都パリ『外交赤書』」(講談社)
「EUの農業交渉力」(農文協)
「農的循環社会への道」(創森社)
「第一次産業の復活」(ダイヤモンド社)
「農的小日本主義の勧め」(柏書房、創森社(復刊))
○当選六回
原 英史氏の抗議とは?
原 氏より…
『篠原孝・衆議院議員(国民民主党、長野1区)のブログ記事で、私に対する事実無根の誹謗中傷がなされている。とんでもない内容であり、許せない。
本日7月31日、代理人弁護士から内容証明付きで抗議書を送付した。7日以内の謝罪・訂正を求めている。適切な対応がなければ、直ちに法的措置に移行する
ブログ記事(7月17日公表、ブロゴスにも転載)では、
「国家戦略特区は安倍政権による新たな『利権』を生むだけー『政僚』原英史の跋扈を許す制度は廃止すべしー」とのタイトルのもと、以下の記載がある。
●かねてより(中略)八田達夫政策研究大学教授と原英史ワーキング・グループ(WG)
委員の利権コンビによるいかがわしい政策作りが行われている。
●今回その氷山の一角を毎日新聞(6月11日)が報じた。
原と協力関係にあるコンサルティング会社が福岡市の規制緩和の提案を検討していた美容系学校法人から200万円のコンサル料を受け取ったという。
また、同学校法人副理事長と原は、法人が負担し料理屋で会食も行っている。
●WGで真珠養殖業の規制緩和の場合をみると、要望した真珠販売会社に
原の方から自身の関係する上記のコンサルティング会社を紹介した。
次に水産庁を呼びつけ、脅かし上げて規制改革とやらを迫る形で、特定の企業への利便を広げているのである。
許し難いのは正義の味方のふりをし、悪辣なことばかりし、自分の懐を肥やしていることである。
●コンサルタント料を稼ぐ昔の利権政治家まがいの利権学者、
利権有識者の跋扈を許してしまっている。
第一の問題は、6月11日毎日新聞記事の内容が真実、と断定していることだ。
これまで私の反論文で繰り返してきたとおり、この記事はそもそも虚偽だらけだ。
篠原議員は「新聞記事に書いてあったので、そう思った」というのかもしれないが、そんな言い訳は通らない。
6月11日当日ならともかく、ブログの公開された7月17日時点では、私の反論も、毎日新聞社を提訴していることも、ちょっと調べればわかったはずだ。
しかも、篠原氏は国会議員だ。
一般人とは水準の違う調査権限・機会を有する。
その立場で、「毎日新聞記事は真実」と一方的に断定し、信ぴょう性を与えて拡散した責任は重大だ。
第二に、ブログでは、毎日新聞を越えた虚偽記載もある。
とりわけ重大なのは、「自分の懐を肥やしている」との記載だ。
毎日新聞社は、少なくともブログ記事公表の時点では、「原が金銭を受領した」との記事を書いたつもりはないと主張している(7月8日付毎日新聞社回答)。
この部分に関しては、「新聞記事に書いてあったので」との言い訳もできない。
等々…
中吉徹郎裁判長は名誉棄損(きそん)を認め、篠原議員に165万円の支払いを命じたんです。
まとめ
判決によると、毎日新聞は2019年6月、国内で就労できない外国人を特区で働けるようにする規制改革を要望していた美容系学校法人側から、原氏と協力関係にあるコンサルタント会社に約200万円の支払いがあったなどと報道した。
篠原議員は同年7月、毎日報道の記事などを基に、ブログで
「原委員によるいかがわしい政策作りが行われていることを問題としてきた」
「悪辣(あくらつ)なことばかりし、自分の懐を肥やしている」
などと記載した。
中吉裁判長は、篠原議員によるブログの記載について
「真実と証明されず、真実と信じる相当の理由もない」と判断。
同議員が賠償義務を負うと結論付け。
判決を受け、篠原議員は
「主張が採用されず、誠に遺憾。今後の対応は改めて検討したい」
とコメントしました。