iCloudはAppleユーザーにとって便利なバックアップサービスですが、すべてのデータが対象というわけではありません。
意外なデータやファイルがiCloudでバックアップできないことを知っていましたか?
この記事では、iCloudでバックアップできないデータや、その理由、さらにバックアップできないデータを安全に保存するための方法について詳しく解説していきます。
Contents
iCloudでバックアップされるデータ
まず、iCloudでバックアップされる主なデータを確認してみましょう。
- iPhone、iPad、Macの設定(Wi-Fi設定、壁紙など)
- iCloudに対応したアプリのデータ(メッセージ、Safari履歴、カレンダーなど)
- デバイスのバックアップ(アプリ、デバイス設定、ホーム画面のレイアウト)
- 写真・ビデオ(「iCloud写真」をオンにしている場合)
- iMessageやSMSの履歴
- 連絡先、リマインダー、メモ
これらはiCloudのバックアップ機能で保存・復元できるデータです。
しかし、iCloudは万能ではなく、バックアップされないデータも存在します。
iCloudでバックアップできないデータ
では、iCloudでバックアップできないデータとは何でしょうか?以下が主な項目です。
1. 購入済みのコンテンツ(音楽、映画、アプリなど)
iTunes Store、App Store、Apple Booksで購入した音楽や映画、アプリなどは、iCloudでバックアップされません。
これらは購入履歴から再ダウンロードが可能なため、バックアップの対象外とされています。
2. Apple Musicのライブラリ
Apple Musicに追加した曲やプレイリストもiCloudバックアップの対象外です。
Apple Musicはクラウドベースのサービスなので、曲自体はAppleのサーバー上に保存されています。
オフライン用にダウンロードした楽曲もiCloudには含まれません。
3. iCloud写真をオフにしている場合の写真・動画
「iCloud写真」機能をオフにしていると、iCloudバックアップに写真や動画が含まれません。
この場合、写真や動画はローカルストレージにのみ保存されます。
4. iCloud以外のメールアカウントのデータ
GmailやYahoo!メールなど、iCloud以外のメールアカウントのデータは、iCloudではバックアップされません。
これらのデータは各メールサービスのサーバーに保存されているため、iCloudのバックアップ対象にはなりません。
5. アプリのキャッシュデータ
アプリ内で一時的に生成されるキャッシュデータや一部のアプリデータは、iCloudバックアップに含まれない場合があります。
キャッシュは通常、再生成できるデータと見なされているため、バックアップ対象外となります。
6. デバイス自体のオペレーティングシステム
デバイスのiOS、iPadOS、macOS自体はiCloudでバックアップされません。
デバイスを復元する際には、オペレーティングシステムをインストールし直す必要があります。
iCloudでバックアップできない理由とは?
では、なぜiCloudでこれらのデータがバックアップできないのでしょうか?
1. データ量の制限
iCloudの無料プランでは5GBまでしかストレージが利用できません。
バックアップ対象にするデータ量が多いと、すぐにこの容量を超えてしまいます。
Appleは必要なデータのみをバックアップするよう制限を設けています。
2. 著作権やライセンスの制限
購入したコンテンツやApple Musicのデータがバックアップされない理由は、著作権やライセンスに関連する制約があるためです。
これらはすでにAppleのクラウド上に存在するため、バックアップする必要がありません。
3. 一部のデータは再生成可能
キャッシュデータや一時的なファイルは、通常は再生成できるデータと見なされ、バックアップの対象にはなりません。
これにより、iCloudの容量が無駄に消費されることを防いでいます。
iCloudでバックアップできないデータを保存する方法
iCloudでバックアップできないデータを安全に保存するためには、いくつかの代替手段があります。
ここでは、バックアップできないデータを効率的に保管する方法をご紹介します。
1. 他のクラウドサービスを活用する
iCloudに代わるクラウドストレージとして、Google Drive、Dropbox、OneDriveなどがあります。
これらのサービスはiCloudよりも大容量の無料プランを提供しており、バックアップできないデータを保存するのに役立ちます。
- Google Drive: 15GBの無料ストレージ
- Dropbox: 2GBの無料ストレージ
- OneDrive: 5GBの無料ストレージ
特に写真や動画、大容量のファイルを安全に保存したい場合、これらのクラウドサービスは便利です。
2. 外付けハードディスクやUSBメモリを活用する
iCloudの代替として、外付けハードディスクやUSBメモリを利用してローカルバックアップを取ることも有効です。
特に、重要な写真やビデオ、大切なファイルは、クラウドストレージに加えて物理的なバックアップを行うことで、データの安全性が高まります。
3. ローカルバックアップを利用する
iTunesやFinderを使って、デバイスのローカルバックアップを作成するのも一つの方法です。
この方法であれば、iCloudでバックアップできないデータも含め、すべてのデータをPCやMacに保存することが可能です。
iCloudでバックアップが失敗する原因とその解決策
iCloudでバックアップが失敗したり、うまく機能しない場合、いくつかの原因が考えられます。
ここでは、よくある問題とその解決策をご紹介します。
1. iCloudのストレージ容量が不足している
最も一般的な原因は、iCloudのストレージが容量不足になっていることです。
特に、無料の5GBプランでは、すぐに容量がいっぱいになりがちです。
解決策:
- 不要なデータを削除する
- 有料のストレージプランにアップグレードする
2. Wi-Fi接続の問題
iCloudバックアップはWi-Fi接続が必要です。
接続が不安定な場合、バックアップが失敗することがあります。
解決策
- 強力なWi-Fi接続を確認する
- 別のネットワークに接続してみる
3. iOSのバージョンが古い
iCloudのバックアップ機能は、最新のiOSで動作するよう設計されています。
古いバージョンのiOSを使用していると、バックアップがうまくいかないことがあります。
解決策
- iOSを最新バージョンにアップデートする
まとめ
iCloudは便利なバックアップツールですが、バックアップできないデータも存在します。
購入済みコンテンツ、Apple Music、アプリのキャッシュデータなど、iCloudで保存できないデータは、他のクラウドサービスやローカルストレージを活用して安全に保管しましょう。
また、バックアップの失敗時には、ストレージ容量の確認やWi-Fi接続のチェックなどを行い、適切に問題を解決してください。
効率的なバックアップとデータ管理で、安心してiCloudや他のサービスを利用しましょう!