海外で得た所得に対して支払った税金を、日本の所得税や住民税から控除できる「外国税額控除」。
e-Taxを使えば、この控除を簡単に申請できますが、初めての方には
「どこで入力するの?」
「必要な書類は?」
と疑問が多いもの。
本記事では、外国税額控除の基本知識から、e-Taxでの具体的な申請手順、注意点までを詳しく解説します。
これを読めば、スムーズに申請が進められるはずです!
Contents
外国税額控除とは?基本を理解しよう
外国税額控除の概要
外国税額控除は、海外で支払った税金を、日本で納める税金から控除できる制度です。
これにより、二重課税の負担を軽減できます。
適用対象
- 給与所得:海外勤務での給与収入に課税された場合。
- 投資信託の分配金:外国の源泉徴収税が課された場合。
- 外国株式の配当金:外国税額が引かれている場合。
外国税額控除の計算方法
控除額の計算式
控除限度額 = (日本国内外の所得 ÷ 総所得金額) × 日本の所得税額
控除額が控除限度額を超える場合、その超過分は翌年以降3年間にわたり繰り越して控除できます。
外国税額控除をe-Taxで申請する手順
ステップ1:必要な書類を準備
外国税額控除を申請するには、以下の書類を用意します。
- 外国税額に関する証明書
- 現地税務署や金融機関から発行される税額証明書。 - 収入の詳細が分かる書類
- 給与明細、投資信託の分配金報告書、配当金計算書など。 - マイナンバーカード
- e-Taxログインに必要。 - 為替レートの情報
- 外国税額を日本円に換算する際に使用します(税務署指定のレートを確認)。
ステップ2:e-Taxでの申請手順
- e-Taxにログイン
- スマホまたはPCでe-TaxアプリやWEBサイトにアクセスし、マイナンバーカードでログインします。 - 申請画面で外国税額控除を選択
- 「所得税額控除」→「外国税額控除」の順に進みます。 - 控除内容を入力
- 外国税額控除の対象となる所得金額や支払った外国税額を入力します。 - 控除額の確認
- e-Taxシステムが自動計算した控除額が表示されます。証明書の内容と一致しているか確認します。 - 添付書類をアップロード
- スマホで撮影またはスキャンした証明書をPDFやJPEG形式でアップロードします。 - 内容を確認して送信
- 全ての入力内容を最終確認し、申請を送信して完了です。
外国税額控除申請時の注意点
証明書の内容を正確に入力
- 税額や収入金額をそのまま入力し、誤りがないようにします。
- 日本円に換算する際は、税務署が指定する為替レートを使用します。
控除限度額を超える場合の対応
- 超過した税額は翌年以降3年間にわたり「繰越控除」として申請可能です。
- 繰越控除を利用する際は、前年の確定申告内容が必要になるため、控えを必ず保管しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 外国税額控除の証明書が手元にない場合、どうすればいいですか?
証明書を紛失した場合は、外国の税務署や金融機関に再発行を依頼してください。
Q2. 添付書類の形式やサイズに制限はありますか?
e-Taxでは、PDF、JPEG、PNG形式が推奨され、1ファイルあたり5MB以内に収める必要があります。
Q3. 繰越控除を申請するにはどうすればいいですか?
前年分の申告内容を基に、翌年の確定申告時に繰越控除を申請します。
e-Tax内で手続き可能です。
まとめ
外国税額控除は、海外で支払った税金を取り戻す大切な手続きです。
e-Taxを使えば、自宅から簡単に申請が可能ですが、必要な書類の準備や入力内容の確認が成功のカギとなります。
本記事を参考に、スムーズに外国税額控除を申請して、二重課税の負担を軽減しましょう!