デュアルモニター環境を構築すると、グラフィックボード(GPU)への負荷が気になる方も多いでしょう。
特に、ゲームや動画編集などを行う場合、
「FPSが下がる?」
「動作が重くなる?」
といった不安があります。
本記事では、デュアルモニターがGPUに与える影響や、負荷を抑える設定方法について詳しく解説します。
Contents
デュアルモニターはグラボに負荷をかけるのか?
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1. デスクトップ作業なら負荷はほぼ変わらない
結論から言うと、通常のデスクトップ作業(Webブラウジングや資料作成)なら、デュアルモニターでもグラボの負荷はほぼ変わりません。
GPUのメモリ(VRAM)や使用率はわずかに増加する程度で、パフォーマンスへの影響は少ないです。
2. 動画視聴や軽い作業ではわずかに負荷増
YouTubeやNetflixなどの動画をサブモニターで再生しながら作業すると、デコード処理によりGPUの使用率が若干上昇します。
特に高解像度(4K以上)や高リフレッシュレートのモニターを使うと、その負荷はやや大きくなります。
3. ゲームプレイ時は影響が大きい
デュアルモニターで片方の画面でゲームをプレイし、もう一方で配信ソフトや攻略サイトを開くと、グラボへの負荷が大幅に増加することがあります。
特に以下のケースで顕著です。
- 高解像度モニター(WQHD、4Kなど)を使用
- 高リフレッシュレート(144Hz以上)で出力
- ゲーム+動画配信(OBSなど)を同時使用
このような環境では、グラボのVRAM使用量が増え、FPSが低下する可能性があります。
デュアルモニター時のGPU負荷を軽減する方法
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1. 片方のモニターのリフレッシュレートを下げる
デュアルモニター環境で異なるリフレッシュレート(例:メイン144Hz、サブ60Hz)を使うと、GPUの負荷が増すことがあります。
もしサブモニターの用途が限定的(動画視聴や資料表示)なら、60Hz設定に変更すると負荷を軽減できます。
2. サブモニターの解像度を下げる
サブモニターが4Kだと、グラボはその分の描画処理も行うため、負荷が増します。
WQHD(2560×1440)やFHD(1920×1080)に下げると負担が減少し、動作が軽くなります。
3. ハードウェアアクセラレーションを適切に設定
ブラウザや配信ソフト(OBSなど)のハードウェアアクセラレーション設定を変更すると、GPUの負担を軽減できます。
- ブラウザ(Chrome/Edge) → 設定 > システム > 「ハードウェアアクセラレーションを使用する」をオフ
- OBSなどの配信ソフト → エンコード設定で「NVENC(NVIDIAの場合)」を選択し、CPU負荷とのバランスを取る
4. ゲーム設定を最適化する
デュアルモニターでゲームをする際は、以下の設定を調整するとパフォーマンス低下を防げます。
- ウィンドウモードではなく、フルスクリーン表示を選ぶ
- V-Sync(垂直同期)をオフにする
- 背景で動くアプリ(ブラウザ、動画再生ソフト)を最小限にする
デュアルモニターに適したグラフィックボードとは?
デュアルモニターを快適に使うには、グラボの性能も重要です。
以下は、おすすめのGPUスペックの目安です。
用途 | 推奨グラボ |
---|---|
デスクワーク(Office・ブラウジング) | 内蔵GPU(Intel UHD / AMD Radeon Vega)でもOK |
フルHD(60Hz)×2の動画視聴・作業 | GTX 1650 / RX 6500 XT 以上 |
フルHD(144Hz)+サブモニター作業 | RTX 3060 / RX 6700 XT 以上 |
WQHD(144Hz)+動画視聴・配信 | RTX 4060 Ti / RX 7700 XT 以上 |
4Kモニターを2枚使用 | RTX 4080 / RX 7900 XTX 以上 |
特にゲーミング環境や動画編集用途なら、VRAM(8GB以上)を搭載したグラボを選ぶと快適に動作しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
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Q1. デュアルモニターにするとFPSが下がる?
A. はい、ゲーム+サブモニターで動画再生などをするとFPSが下がることがあります。
ただし、サブモニターが静止画表示のみなら影響はほぼありません。
Q2. ノートPCでもデュアルモニターは可能?
A. 可能ですが、内蔵GPUの場合、外部モニターの接続方法(HDMI/USB-Cなど)によって負荷が異なります。
高解像度・高リフレッシュレートのモニターは避けたほうが良いでしょう。
Q3. デュアルモニター時に最適な接続方法は?
A. 以下の接続方法が安定しやすいです。
- メインモニター → DisplayPort(DP)
- サブモニター → HDMIまたはDVI
USB-C変換アダプタを使うと、GPU負荷が変わる場合があるため注意しましょう。
まとめ|デュアルモニター環境を快適にするには?
デュアルモニターは、デスクワークではほぼ負荷が変わらないものの、ゲームや動画編集ではグラボの負担が増加することがあります。
負荷を軽減するポイント
✅ サブモニターのリフレッシュレートを60Hzに調整
✅ 解像度をフルHD以下にする
✅ 不要なアプリを閉じる & ハードウェアアクセラレーション設定を最適化
✅ ゲーム設定を調整し、フルスクリーンでプレイ
参考情報URL
以下の公式サイトや技術記事を参考に、デュアルモニター環境でのGPU負荷について詳しく学べます。
🔹 NVIDIA公式サイト(グラフィックカードの仕様・設定ガイド)
➡ https://www.nvidia.com/ja-jp/
🔹 AMD公式サイト(Radeon GPUの設定・最適化情報)
➡ https://www.amd.com/ja
🔹 Microsoft公式サポート(Windowsのマルチディスプレイ設定)
➡ https://support.microsoft.com/ja-jp/
🔹 Geeks3D - GPU負荷テストツール「FurMark」(デュアルモニター時のGPU負荷測定)
➡ https://geeks3d.com/furmark/
適切な設定を行えば、デュアルモニター環境でも快適にゲームや作業ができます。
本記事を参考に、最適な環境を構築してください!