Windows11では、システムトラブル時に備えて「回復ドライブ(リカバリUSB)」を作成することが推奨されています。
しかし、
「どのくらいの容量のUSBメモリが必要なの?」
「32GBで足りる?」
「Cドライブの容量と関係あるの?」
といった疑問を持つユーザーも多いのが実情です。
この記事では、Windows11で回復ドライブを作る際に必要なUSBの容量を中心に、作成方法やトラブル時の対処法まで網羅的に解説します。
Contents
Windows11で回復ドライブを作成するために必要なUSBメモリの容量とは?
結論から言えば、通常は最低16GB、できれば32GB以上のUSBメモリが推奨されます。
容量の目安(Microsoft公式情報)
- システムファイルをバックアップ「する」場合:32GB以上が必須(場合によっては40GB以上必要になることも)
- システムファイルをバックアップ「しない」場合:16GB以上で作成可能
※システムファイルを含めると、USBのフォーマット後の実容量が不足することがあります。
回復ドライブ作成に32GBのUSBメモリは使えるのか?

実際の必要容量と32GBの相性
多くの市販USBメモリ(32GB表記)は、実際に使用可能な容量は28~30GB程度です。
そのため、システムファイルを含める設定で作成しようとすると「容量が足りません」とエラーが出るケースもあります。
解決策:
- USBメモリをNTFSではなくFAT32でフォーマットしてから再試行
- 64GBのUSBメモリを用意する(余裕があるため安定)
回復ドライブとリカバリーメディアの違いとは?
混同されがちですが、Windows11の「回復ドライブ」と「メーカー製リカバリーメディア」は異なります。
項目 | 回復ドライブ | メーカー製リカバリーメディア |
---|---|---|
作成場所 | Windowsの標準機能 | メーカー独自ソフト(NEC、Dellなど) |
容量の目安 | 16~32GB | 32~128GB(モデルによる) |
含まれる内容 | OS修復ツールとブート機能 | 工場出荷状態、ドライバやプリインストールソフトを含む |
Windows11で回復ドライブを作成する手順とポイント
ステップバイステップ
- USBメモリをPCに接続(16GB以上を推奨)
- スタート → 検索窓に「回復ドライブ」と入力
- 「回復ドライブの作成」をクリック
- 「システムファイルを回復ドライブにバックアップする」にチェックを入れる(任意)
- USBメモリを選択 → 「作成」ボタンをクリック
※作成完了までには10分〜1時間ほどかかる場合があります(システム環境による)
回復ドライブ作成時にUSBが認識されない場合の対処法

考えられる原因
- USBが破損している(フォーマットできない)
- NTFSフォーマットやMBR/UEFI設定の不一致
- セキュリティソフトやドライバの干渉
解決策
- 別のUSBポートに差し直す
- ディスクの管理 → USBを右クリック → フォーマット(FAT32推奨)
- 別のUSBメモリで試してみる
- PCを再起動してから再実行
回復ドライブでCドライブの容量を増やすことはできる?
回復ドライブの作成自体ではCドライブの容量には影響しません。
ただし、Cドライブにある回復パーティション(5~10GB)が不要になった場合は、 回復ドライブを作成後にその領域を削除してCドライブに統合することが可能です。
パーティション統合の注意点
- 回復パーティションを削除すると、PCトラブル時の「初期化」「リセット」が実行できなくなるリスクあり
- 回復ドライブの作成が100%完了し、かつ正常起動確認できた後にのみ削除すべき
作成した回復ドライブUSBは再利用できるのか?

原則として、回復ドライブにしたUSBは通常のUSBメモリとしては使用しない方が安全です。
ただし、再フォーマットすれば通常のUSBメモリとして使えるようになります。
再利用する場合の注意
- 再フォーマット時にはすべてのデータが削除される
- その後、別用途で使っても問題はないが、回復用USBとしての役割は失われる
回復用として長期間保存しておくためには、専用のUSBを1本用意するのが理想です。
よくある質問(FAQ)
Q. 回復ドライブのUSBメモリは最低何GBあれば作れますか?
→ システムファイルを含める場合は32GB、含めない場合は16GBで作成可能です。
Q. USBが認識されず回復ドライブが作成できません。
→ FAT32でフォーマットしてから再実行、または別のUSBポート・デバイスで再試行してください。
Q. 回復ドライブと通常のUSBの違いは?
→ 回復ドライブはWindowsの修復機能が組み込まれた起動用USBです。
通常のUSBとは役割が異なります。
まとめ|Windows11の回復ドライブ作成には容量の余裕を持ってUSBを準備しよう
- 回復ドライブには最低16GB、可能であれば32GB以上のUSBメモリを準備する
- 「システムファイルを含める」設定時は32GBで足りないケースもある
- 認識しないトラブルにはフォーマットやポート変更などで対応
- 回復ドライブを作成後、Cドライブ拡張や再利用の判断は慎重に