Windows11では、「復元ポイント」という機能によって、システムの状態を以前の健全な状態に戻すことができます。
しかし実際には
「自動で復元ポイントが作られていない」
「復元ポイントが表示されない」
「手動でしか作れないの?」
といった疑問やトラブルの声も少なくありません。
この記事では、
- 復元ポイントが自動作成されるタイミングと条件
- 作成されていない原因の特定方法
- 手動での作成方法とおすすめの運用
- 作成された復元ポイントの確認・復元方法
までを手抜きなしで徹底的に解説します。
Contents
復元ポイントはどのタイミングで自動作成されるのか?
Windows11では、次のようなタイミングで自動的に復元ポイントが作成されるようになっています。
自動作成される主な条件
- Windows Update(重要な更新プログラム)を実行する直前
- 特定のドライバのインストールや更新
- 一部のアプリケーションのインストール(署名付きインストーラー経由)
- 復元ポイントの手動作成を促す操作を行ったとき(例:コントロールパネル経由)
注意点
- 軽微なアプリのインストールでは作成されない場合もある
- ストレージ容量が足りないと、自動作成されないことがある
- システムの保護設定が無効化されていると一切作成されない
復元ポイントが「作成されていません」と出る原因と対処法

「システムの復元で復元ポイントが存在しない」と表示される場合、以下のような原因が考えられます。
原因①:システムの保護が無効になっている
確認と有効化手順
- スタートメニューに「復元ポイント」と入力 → 「復元ポイントの作成」をクリック
- 「システムのプロパティ」ウィンドウが開く
- 「保護設定」の一覧で、Cドライブの「保護」が「無効」になっていれば「構成」をクリック
- 「システムの保護を有効にする」を選択し、最大使用量を5〜10%程度に設定
原因②:ディスク容量不足により作成されない
- 保護設定により指定された容量を超えると、古い復元ポイントが削除され、新規作成も失敗することがあります。
- 使用領域の上限を適切に調整し、不要なポイントを削除しておきましょう。
復元ポイントを手動で作成する方法(おすすめ)
手動作成の手順
- 検索バーに「復元ポイントの作成」と入力 → 起動
- 「作成」ボタンをクリック
- 任意の説明(例:「アップデート前」など)を入力
- 数十秒〜数分で作成完了
手動作成のおすすめタイミング
- 大型のWindows Update実行前
- ドライバ更新・BIOS更新前
- レジストリ操作などシステムに変更を加える直前
自動作成を確実に行いたい場合の設定チェックと補足

タスクスケジューラでの自動復元ポイント作成の確認
Windowsでは標準で「SystemRestore」タスクが組み込まれており、通常は更新時などに動作します。
確認手順:
taskschd.msc
を起動(タスクスケジューラ)- Microsoft → Windows → SystemRestore
- 有効化されていなければ「プロパティ」からスケジュールを設定可能
作成された復元ポイントを確認・復元する手順
作成済みポイントの確認と復元方法
- 検索バーで「復元」と入力 → 「回復」→「システムの復元を開く」
- 復元ポイントの一覧が表示される
- 任意の日時を選び「次へ」→「完了」で復元が開始
※作業中のファイルは保存してから行うこと
よくある質問(FAQ)

Q. 復元ポイントは1日1回など定期的に自動作成されますか?
→ いいえ。
Windows11では、特定のシステムイベント(更新やドライバ変更など)に対してのみ自動作成されます。
Q. 復元ポイントの保存期間はどのくらいですか?
→ 明確な日数ではなく、割り当てられたディスク容量内で自動的に古いものから削除されていきます。
Q. Windows11では復元ポイントが使えない機種があるのですか?
→ いいえ。
基本的にすべてのエディション・機種で利用可能ですが、OEMや企業向けモデルでは初期状態で無効化されていることがあります。
まとめ|Windows11の復元ポイントは自動作成と手動作成を併用するのが安心
- 復元ポイントはWindows Updateやドライバ変更など特定のタイミングで自動作成されるが、すべての操作で作られるわけではない
- 「作成されていません」となる場合は、システム保護の設定やディスク容量の不足が主な原因
- 安定運用のためには、重要な操作の前に手動で復元ポイントを作成する習慣が有効
- 自動作成を確実にしたい場合は、タスクスケジューラでの確認や復元機能の有効化を徹底することが重要