WordでコピーしたURLや目次、メールアドレスなどが自動でハイパーリンクになることは便利ですが、すべてのリンクを一括で解除したい場面も多々あります。
特に長文資料や報告書では
「見た目が邪魔」
「印刷時に青文字・下線が気になる」
「PDFにしたときにリンクが動作してしまう」
などの問題が発生します。
この記事では、Wordでハイパーリンクを一括解除する方法を徹底解説します。
ショートカット・マクロ・目次専用対応・PDF保存時の回避法・設定の無効化まで網羅しています。
Contents
Wordのハイパーリンクとは?
ハイパーリンクとは、URL、メールアドレス、目次、外部ファイルパスなどを自動でリンク化し、クリックでジャンプできる機能です。
自動リンクの例:
- https://example.com → 青文字&下線のリンクに
- mailto:info@example.com → メールアプリが起動
- 目次項目 → 文書内リンクとして機能
【方法1】ハイパーリンクを一括解除するショートカット(Windows)

操作手順:
- Ctrl+A(すべて選択)
- Ctrl+Shift+F9(すべてのハイパーリンクをフィールドごと解除)
効果:
- すべてのURLリンク、目次リンク、フィールドリンクが通常のテキストに変換されます
- 外見(青文字・下線)も解除される
注意:
- 元に戻すことはできません。
必要なら解除前に保存またはコピーを残しておくことを推奨
【方法2】マクロを使ってハイパーリンクを一括削除
大規模な文書や繰り返し処理が必要な場合は、以下のマクロを使えば自動処理が可能です。
Sub RemoveAllHyperlinks()
Dim h As Hyperlink
For Each h In ActiveDocument.Hyperlinks
h.Delete
Next h
End Sub
実行方法:
- [開発]タブ → [マクロ] → 上記を貼り付けて保存
- [実行]ボタンでリンクがすべて削除される
【方法3】目次(TOC)のハイパーリンクだけを解除する方法
目次は [参照] → [目次] で自動挿入されますが、リンク付きのためPDF保存時などに邪魔になることがあります。
対処法:
- 一度目次を削除
- [目次] → [ユーザー設定の目次] をクリック
- 「ハイパーリンクとして使用」のチェックを外す
- OKを押して再挿入 → 文字だけの目次が作成される
【方法4】リンク解除後に青文字・下線が残る場合の修正法

- 文字スタイル「ハイパーリンク」が適用されたままの場合があります
修正手順:
- 対象の文字列を選択
- [ホーム] → [スタイル] →「標準」などに戻す
- または、右クリック → [スタイルを消去]
【方法5】自動でハイパーリンクが付くのを防ぐ設定
設定手順:
- [ファイル] → [オプション] → [文章校正] → [オートコレクトのオプション]
- [入力オートフォーマット]タブ → 「インターネットとネットワークパスをハイパーリンクに変換する」のチェックを外す
- [OK]で保存
→ 今後は自動でリンクが付かなくなります(手動で付けることは可能)
【補足】PDFに変換したときにハイパーリンクを無効にする方法
- WordのハイパーリンクがPDFに変換された後も有効になってしまうことがあります
対策:
- Word上でリンクをすべて解除(Ctrl+Shift+F9)
- または:
- [ファイル] → [エクスポート] → [PDF/XPSの作成]
- [オプション] →「文書のプロパティを含める」や「タグ付きPDFを作成」のチェックを外すと、リンクが軽減される場合あり
よくある質問(FAQ)

Ctrl+Shift+F9で何も起きません
→ フィールドが選択されていない可能性があります。
「Ctrl+A」で全選択した後に実行してください。
URLだけ残してクリックできないようにするには?
→ ショートカット解除(Ctrl+Shift+F9)か、マクロの使用で通常文字列になります。
Wordの目次リンクだけ消す方法は?
→ 「ユーザー設定の目次」→「ハイパーリンクを使用」のチェックを外せばOKです。
まとめ
- すべてのハイパーリンクを一括で解除したい場合は Ctrl+Shift+F9 が最速
- マクロを使えばURLごとの細かい制御も可能
- 目次リンクはユーザー設定で「リンクなし」に再作成する
- 今後の自動リンク化を防ぐにはオートフォーマット設定を変更
- PDF変換前には解除 or オプション調整でリンクを消すのが安全