MATCH関数は、Excelで「特定の値が範囲内で何番目にあるか」を検索する便利な関数です。
そして、検索時に
「完全一致」ではなく「○○で始まる文字列」
や、
「一部だけ一致する文字列」
を検索したいときに活躍するのがワイルドカードです。
この記事では、サジェスト「excel match関数 ワイルドカード」を軸に、ワイルドカードの基本構文・使用例・注意点・MATCH関数との組み合わせ方・IF関数との使い分けまで、徹底的に解説します。
Contents
MATCH関数の基本構文と機能
excelCopyEdit=MATCH(検索値, 検索範囲, [照合の型])
引数 | 説明 |
---|---|
検索値 | 検索したい値(ワイルドカード使用可) |
検索範囲 | どのセル範囲で検索するか |
照合の型 | 0=完全一致(ワイルドカード使用可)、1=以下、-1=以上(昇順必要) |
ワイルドカードを使いたい場合は、照合の型は「0(完全一致)」にすることが必須です。
ワイルドカードとは?|MATCH関数で使える記号一覧
ワイルドカード | 意味 | 例 |
---|---|---|
* | 任意の文字列(0文字以上) | "東*" → 「東京」「東北」など |
? | 任意の1文字 | "A?C" → 「ABC」「A1C」など |
~* , ~? | ワイルドカードの文字そのもの | "~*" → 「*」という文字自体を検索 |
MATCH関数でワイルドカードを使う方法【基本】

例1:「東京」で始まる文字列の位置を探す
excelCopyEdit=MATCH("東京*", A2:A10, 0)
→ A列に「東京駅」「東京都」などがある場合、それらの最初に一致したセルの**相対位置(行番号)**を返します。
MATCH関数でワイルドカードがうまく機能しないときの対処法
1. 照合の型が 0
以外になっている
0
(完全一致)を使わないとワイルドカードは機能しません
2. 検索値がセル参照で *
や ?
を含む場合
excelCopyEdit=MATCH("*"&A1&"*", B2:B100, 0)
→ セルA1の値が「山田」なら、「山田太郎」「佐藤山田」などを含むセルを対象にします
MATCH関数で「文字を含む位置」を探す式例

シナリオ | 数式例 | 説明 |
---|---|---|
「駅」で終わる文字列の位置を探す | =MATCH("*駅", A2:A100, 0) | 「新宿駅」「東京駅」など |
「山田」を含む文字列の位置 | =MATCH("*山田*", A2:A100, 0) | 部分一致 |
「A」で始まり3文字の文字列 | =MATCH("A??", A2:A100, 0) | 「ABC」「A12」など |
アスタリスク(*)を含む文字列を探す | =MATCH("~*", A2:A100, 0) | * を文字列として検索 |
VLOOKUPとの違い|MATCH関数は「位置」、VLOOKUPは「値」
関数 | 目的 | 返す値 | ワイルドカード対応 |
---|---|---|---|
MATCH | 値が範囲内の何番目か | 行番号や列番号などの相対位置 | ✅(照合の型が0のとき) |
VLOOKUP | 値に対応する別の列の値 | 実際の「値」 | ✅(同様に照合の型が0) |
→ MATCHは単体では値を返さないが、INDEX
などと組み合わせると強力になります。
IF関数でワイルドカードを使いたい場合の注意点
IF
関数単体ではワイルドカードは直接使えません。IF
とISNUMBER
+SEARCH
関数の組み合わせで代用します。
例:「山田」を含む文字列かどうかを判定
excelCopyEdit=IF(ISNUMBER(SEARCH("山田", A2)), "含む", "含まない")
→ 「山田太郎」「佐藤山田」などを検出可能(大小文字は無視)
よくある質問(FAQ)

MATCH関数で検索範囲にワイルドカードを使うには?
検索範囲にはワイルドカードは使えません。
検索値にワイルドカードを含める必要があります。
MATCH関数でアスタリスク *
を使うとどうなる?
"東京*"
→ 「東京」で始まる文字列に一致"*駅"
→ 「〜駅」で終わる文字列に一致
ワイルドカードで一致する文字列の位置を取得できますか?
はい。
MATCH("*検索文字*", 範囲, 0)
の形式で可能です。
#N/A
が返るのはなぜ?
- ワイルドカードの照合に失敗している(型が
0
になっていない or スペースの有無) - 該当するデータが見つからない
まとめ
MATCH
関数でワイルドカードを使うには**照合の型を「0(完全一致)」**にする*
は任意の文字列、?
は任意の1文字、~*
は記号として検索- 検索値の一部一致や柔軟な検索に非常に強力
VLOOKUP
も同様にワイルドカード対応可能だが、MATCHの方が柔軟に構成できる
文字列検索に柔軟性を持たせたいとき、MATCH+ワイルドカードは非常に便利です。
ぜひ活用してください!