フィルターを使ってデータを絞り込んだ状態でコピー&貼り付けをしようとすると、
「うまく貼り付けできない」
「余計な行まで貼り付けられる」
といった悩みが非常に多いです。
本記事ではフィルター状態での貼り付けのコツとトラブル対処法を徹底解説します。
Contents
基本:フィルター後に貼り付けできない主な原因
状況 | 原因 | 解決策 |
---|---|---|
非表示のセルにも貼り付けられる | 通常のコピー&ペーストは可視セルのみを対象にしない | "可視セルの選択"を使用 |
コピー先の並びがずれる | データが飛び飛び(非連続) | 貼り付け専用の範囲を事前に用意 |
貼り付け自体ができない | セル保護やシート保護が有効 | 保護解除後に貼り付け |
フィルター後の可視セルのみに貼り付ける方法

可視セルだけを選択して貼り付け
- フィルターを適用後、コピー元の範囲を選択
- **F5(ジャンプ) →「セル選択」→「可視セルのみ」**を選択
- Ctrl + C でコピー
- 貼り付け先を選択し、通常通り貼り付け
ポイント:F5 → Alt + S → V → Enter でも高速操作できます。
事前に可視セルだけコピーする方法(右クリックメニュー)
- 範囲選択 → 右クリック → コピー → 通常の貼り付け
- フィルター有効時は自動的に可視セルだけコピーされる場合が多い
可視セルに値のみ貼り付け(上書きしない)
貼り付けオプションで「値の貼り付け」を使えば、計算式を持たずに値だけ転記可能です。
- コピー元を可視セルコピー(上記手順)
- 貼り付け先を右クリック → 貼り付けオプションから「値のみ」を選択
飛び飛びのセルにまとめて貼り付けるには?

Excelは非連続セル範囲への一括貼り付けをサポートしていません。
以下の工夫が必要です:
- コピー&貼り付けを1列ずつ分割して行う
- VBA(マクロ)で自動処理を組む
VBAで可視セルのみに自動貼り付け
Sub PasteVisibleCells()
On Error Resume Next
Selection.SpecialCells(xlCellTypeVisible).PasteSpecial xlPasteValues
On Error GoTo 0
End Sub
フィルター貼り付けでよくあるエラーと対策
エラー1:"結合セルが含まれているため貼り付けできません"
- 解決策:貼り付け前に結合解除しておく
エラー2:"貼り付け先のサイズがコピー範囲と一致しません"
- 解決策:貼り付け先の可視セル数が一致しているか確認
エラー3:フィルターが外れて通常貼り付けになる
- 解決策:常に"可視セルのみ選択"を徹底
貼り付け後の注意ポイント
- フィルターがかかった状態のまま貼り付けは慎重に
- テーブル機能(Ctrl+T)を活用すると安定動作しやすい
- 可能なら、データは事前に並べ替えた状態で貼り付けるのが安全
よくある質問(FAQ)

Q1. 可視セルだけ貼り付ける簡単なショートカットは?
→ コピー後、Alt → ;(セミコロン)→ Ctrl + Cで可視セルだけコピー可能。
Q2. テーブル化したデータでも可視セル貼り付けは使えますか?
→ はい、テーブル内でも有効です。
むしろテーブルは貼り付けの安定性が高まります。
Q3. フィルターごと別シートにコピーできますか?
→ 可視セルをコピーして別シートに貼り付け可能。
完全抽出にはPower Queryもおすすめです。
まとめ
- フィルター後の貼り付けは「可視セルのみ」が基本
- F5ジャンプ機能やAlt+;のショートカットを活用すると便利
- 複雑な飛び飛び貼り付けはVBAマクロで効率化も可能
- トラブルの多くは結合セルと範囲不一致が原因
可視セルだけへの正しい貼り付けができれば、フィルター活用の幅が大きく広がります。
ぜひ本記事を参考にマスターしてください!