ブラウザの動作が不安定なとき、
ログイン状態やショッピングカートが消えたとき、
あるいはセキュリティの観点で点検したいとき——
Cookie(クッキー)の理解は欠かせません。
本記事では「chrome cookie 保存場所はどこ?」を軸に、
Cookieはどこに保存されるのか/中身の仕組み/DevToolsでの確認/サイト単位の許可・削除/ウィンドウを閉じたときの自動削除/Edgeの開発者ツールでの確認/Cookieの引き継ぎ(PC移行)/拡張機能のバックアップと注意点/トラッキングCookieの基礎
まで、深掘りで解説します。
少しでもご参考になれば幸いです!
Contents
- 1 結論(最短で知りたい方向け)
- 2 ChromeのCookieはどこに保存される?(OS別パス一覧)【chrome cookie 保存場所】
- 3 Cookieの中身と仕組み(SQLite/暗号化/属性)【Cookie とは】
- 4 ChromeのCookieを確認・編集・削除する(DevToolsが最も確実)【Chrome クッキー】
- 5 Cookieはどこに保存されるのか?(プロファイルとマルチプロファイルの考え方)
- 6 「Chromeから保存したファイルはどこ?」(Cookieと混同しやすいポイント)
- 7 「Cookie 許可してしまった」を戻す――サイト単位/全体の見直し
- 8 すべてのウィンドウを閉じるときにCookieとサイトデータを削除する
- 9 Cookieの引き継ぎ(PC移行・別プロファイル)【Cookie 引き継ぎ】
- 10 Edgeの開発者ツールでCookieを確認する(関連サジェストを深掘り)
- 11 Chrome拡張機能のバックアップ/復元(Cookie周辺の注意)【Chrome 拡張機能 バックアップ 復元】
- 12 トラッキングCookieの基礎と現在の扱い【トラッキング Cookie】
- 13 よくある落とし穴と対処(現場で効くコツ)
- 14 FAQ よくある質問
- 15 まとめ(要点+運用のコツ+ひとこと)
- 16 参考リンク
結論(最短で知りたい方向け)
- ChromeのCookieはプロファイルごとの「Cookies」というSQLiteファイルに保存されます(例:Default/Cookies)。
- 保存場所はOSで異なります(表を後述)。
複数プロファイル(Profile 1, Profile 2…)を使っていれば、プロファイル名のフォルダ配下にそれぞれ保存されます。 - Cookieの値はOS側の仕組みで暗号化されて保存されるため、他PCへの単純コピーで“ログインが引き継げる”とは限りません。
- 中身の確認やサイト別の削除は開発者ツール(DevTools)→ Application(Storage)→ Cookiesが安全・確実です。
- 「すべてのウィンドウを閉じるときにCookieとサイトデータを削除」をONにすると、毎回ログアウトになります。
例外サイトを登録して利便性を保ちましょう。 - Edgeでも開発者ツールからCookieの確認が可能です。
- ダウンロードしたファイルの保存先はCookieとは無関係で、設定→ダウンロードにあります(混同注意)。

下表は**既定プロファイル(Default)の代表的な保存場所です。
Profile 1/2…を使っている場合は、「Default」を該当プロファイル名に置換してください。
※Chromeのバージョンによっては「Default/Cookies」ではなく「Default/Network/Cookies」**にある場合があります(Networkフォルダ配下にまとめられる構成)。
OS | 代表的な保存先 | 備考 |
---|---|---|
Windows | %LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\Default\Cookies もしくは …\Default\Network\Cookies | ユーザーごとのローミングでなくローカル領域。複数プロファイルは User Data\Profile 1 など。 |
macOS | ~/Library/Application Support/Google/Chrome/Default/Cookies もしくは …/Default/Network/Cookies | 「ユーザ ライブラリ」配下。Finderで「移動」→「フォルダへ移動」でパス指定が早い。 |
Linux | ~/.config/google-chrome/Default/Cookies もしくは …/Default/Network/Cookies | Chromium系ディストリの権限/キーチェーン設定により暗号化の扱いが異なることあり。 |
Android(Chrome) | /data/data/com.android.chrome/app_chrome/Default/Cookies | 通常は一般ユーザー権限で直接アクセス不可(アプリ領域)。 |
安全上の注意
- Chrome起動中にCookiesファイルを直接開かない(ロックや破損の恐れ)。
- 編集・抽出は自己責任。閲覧・診断はDevToolsでの確認が基本です。
- シークレット(Incognito)はディスクに永続保存されません(セッションが終了すれば消えます)。
Cookieの中身と仕組み(SQLite/暗号化/属性)【Cookie とは】
- 形式:
Cookies
はSQLiteデータベース。 - 暗号化:Cookieの値(value)は暗号化されます。
- Windows:ユーザーごとのDPAPIを通じて保護された鍵で復号。
- macOS:**Keychain(キーチェーン)**に保護された鍵。
- Linux:libsecret/gnome-keyring等で保護(環境により差)。
- 代表的な属性
- Name / Value(名称と値)
- Domain / Path(適用範囲)
- Expires/Max-Age(寿命)
- Secure(HTTPS通信のみ)
- HttpOnly(JavaScriptから参照不可)
- SameSite(
Lax/Strict/None
) - Priority(優先度:High/Medium/Low)
- ポイント:Valueの複合はOSアカウントと端末環境に依存。
“別PCへコピーしてそのままログイン継続”の再現性は低いです。
ChromeのCookieを確認・編集・削除する(DevToolsが最も確実)【Chrome クッキー】

想定シーン:ログインループ/「このサイトのCookieを有効にしてください」/同意ばかり出る…など。
手順(Chrome)
- 対象サイトを開く
- F12または右クリック→検証でDevToolsを開く
- 上部タブのApplication(またはStorage)→ 左ペインのCookies
- ドメインを選ぶと、右側にCookie一覧(Name/Value/Domain/Path/Expires/Size/HTTPOnly/Secure/SameSite/Prio)が表示
- 行を選択→Deleteキーで個別削除、右クリックで編集も可能
図解イメージ:
「Application(Storage)」のツリー内にCookiesがあり、訪問中のドメインが行で並ぶ。
右側はExcel風の表。Name列で対象を特定し、不要なものを削除→サイトをリロードして挙動を確認。
Edgeの開発者ツールで確認(関連:Edge Cookie 確認 デベロッパー ツール)
- F12 → Application(Storage)→ Cookies(基本はChromeと同じ操作感)。
- 管理・診断の観点はChromeと共通です。
Cookieはどこに保存されるのか?(プロファイルとマルチプロファイルの考え方)
- プロファイルごとに完全分離:
User Data/Default
、User Data/Profile 1
…プロファイル単位でCookie・履歴・拡張等が分かれる。 - 業務/私用・検証用にプロファイルを分けると、Cookieの衝突が避けられトラブルシュートも容易。
- シークレットは永続保存なし。一時的な検証に向く。
「Chromeから保存したファイルはどこ?」(Cookieと混同しやすいポイント)
- Cookieの保存先とダウンロード保存先は無関係です。
- ダウンロードの既定先はユーザーの「ダウンロード」フォルダ。
- 設定 → ダウンロードで保存先の変更や**「毎回保存場所を確認」**が設定可能。
- トラブル時は**「ダウンロード」→「最新順」**で探し、Chrome側の通知履歴からも辿ると早いです。
「Cookie 許可してしまった」を戻す――サイト単位/全体の見直し

サイト単位での見直しが安全です。
- アドレスバー左の鍵(または“保護された通信”)→ サイトの設定
- Cookieの扱いを許可→ブロック/サードパーティのみブロックなどに調整
- 問題が解決したら必要最小限の許可に戻すのが原則
全体設定(概要)
- 設定 → プライバシーとセキュリティ → Cookie と他のサイトデータ
- すべてのCookieを許可
- サードパーティCookieをブロック(推奨シーンが多い)
- すべてのウィンドウを閉じるときにCookieとサイトデータを削除(下記参照)
- 例外(常に使用を許可/常に削除)のサイトリストを活用
すべてのウィンドウを閉じるときにCookieとサイトデータを削除する
- この設定をONにすると、Chromeを全て閉じたタイミングでCookie/サイトデータが消え、次回はログインからになります。
- 利便性が大きく低下するため、共有PC/キオスク端末などでの利用が現実的。
- よく使うサイトは**「常にCookieを使用できるサイト」**に登録して、全体は削除しつつ例外は維持する運用が最適解です。
運用のコツ(例)
- 共有PC:ON+例外に業務ツールのみ登録
- 私用PC:OFF。必要なときにサイト単位削除で十分
Cookieの引き継ぎ(PC移行・別プロファイル)【Cookie 引き継ぎ】

現実解は次の3つです。
- ブラウザ同期(Googleアカウント)
- 履歴・パスワード・拡張などは引き継げますが、Cookieは基本的に同期対象外。
- ログイン状態の継続を狙う用途には不向き。ただし、パスワード同期+再ログインで復元は容易。
- プロファイルごとコピー(同一OS・同一ユーザー)
User Data
配下を同一端末内で複製する用途では、Cookieも残ることが多い。- 別PCや別OSへは暗号化の都合で再現性が低い。期待しすぎないこと。
- 再ログイン前提の“クリーン移行”
- 同期+拡張の再導入+必要サイトに再ログインが、安定・安全。
- 2要素認証(2FA)のバックアップコードは必ず準備。
注意:Cookiesファイルを直接コピー・編集する運用は非推奨。データ破損・整合性崩れ・セキュリティリスクがあります。
Edgeの開発者ツールでCookieを確認する(関連サジェストを深掘り)
- EdgeでもF12 → Application(Storage)→ CookiesでChrome同様に一覧・編集・削除が可能。
- サイト単位のCookieポリシー(許可/ブロック/サードパーティ制御)もChromeと同等に調整できます。
- 組織ポリシー(グループポリシー/MDM)適用下では、変更できる範囲が制限されることがあります。
Chrome拡張機能のバックアップ/復元(Cookie周辺の注意)【Chrome 拡張機能 バックアップ 復元】
- 拡張機能本体の再導入は、Googleアカウント同期で自動復元されることが多い。
- ただし、拡張の「ローカル設定」やログイン状態は拡張ごとで扱いが異なり、完全復元できないこともあります。
- Cookie自体を拡張でエクスポートするのは、安全性・互換性の観点で非推奨。
- 確実さを求めるなら、再ログイン前提のクリーン復元がベターです。
トラッキングCookieの基礎と現在の扱い【トラッキング Cookie】

- ファーストパーティCookie:閲覧中サイトのドメインが発行。ログイン維持・設定保存など利便性の中心。
- サードパーティCookie:広告配信・解析など別ドメインが発行。追跡に利用されることがあり、制限の流れ。
- SameSite属性の既定強化、サードパーティCookieの段階的制御、プライバシーサンドボックスなどの動きにより、サイト越えの追跡は縮小方向。
- ユーザー側の実務:
- まずはサードパーティCookieのブロックを検討
- 動かないサイトが出たら例外サイトに追加
- 定期的に不要なサイトデータを整理
よくある落とし穴と対処(現場で効くコツ)
- 特定サイトだけ動かない → DevToolsで該当ドメインのCookieを個別削除し、リロード。
- ログインループ → サードパーティCookie制御が悪さをしていることあり。例外サイトに追加して再試行。
- 自動削除をONにしたら毎回ログインに → 例外登録(業務ツールなど)で利便性を回復。
- 複数プロファイルで混乱 → 業務/私用/検証で明確にプロファイルを分ける。
- AndroidでCookieを直接見たい → アプリサンドボックスのため原則不可。DevToolsの「Remote Devices」やPC側での検証が実務的。
FAQ よくある質問

ChromeのCookieはどこにありますか?(最短回答)
上のOS別パス表のとおりです。
Default/Cookies(またはDefault/Network/Cookies)を起点に、**Profile 1/2…**を読み替えてください。
Cookieはどこに保存されるのか?
ユーザーごとのプロファイルフォルダ配下の**Cookies(SQLite)**に保存。
値は暗号化されます。
Chromeのクッキーの保存先はどこですか?
Windowsは%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\…
、macOSは~/Library/Application Support/Google/Chrome/…
、Linuxは~/.config/google-chrome/…
です。
Chromeから保存したファイルはどこにありますか?
ダウンロードの既定先(ユーザーのダウンロードフォルダ)。
Cookieの保存先とは無関係です。
EdgeのCookieをデベロッパーツールで確認できますか?
はい。
F12 → Application(Storage)→ Cookiesで確認・削除できます。
Cookieの引き継ぎはできますか?
ログイン状態の“完全引き継ぎ”は基本的に困難。
同期+再ログインを前提にするのが安定です。
「すべてのウィンドウを閉じたらCookie削除」をONにして良い?
共有PCでは有効。
私用PCでは利便性が大きく下がるため、例外サイトの併用が推奨です。
まとめ(要点+運用のコツ+ひとこと)
- 保存場所:
…/User Data/(プロファイル)/Cookies
(場合によりNetwork/Cookies
)。 - 仕組み:SQLite + OS連携の暗号化。他PCへの単純コピー引き継ぎは非現実的。
- 確認・削除:DevTools → Application(Storage)→ Cookiesが安全・確実。
- ポリシー運用:サードパーティCookie制御を基本に、例外サイトで利便性を補う。
- 自動削除:共有PC向け。私用はサイト単位削除+例外がベター。
- 移行:同期+再ログインのクリーン移行が最も安定。
ひとことアドバイス:
日常運用は「サードパーティを厳しめ/必要サイトは例外」、トラブル時は「サイト単位でCookie削除→再ログイン」。
保存場所の直操作は避け、DevTools中心の点検を習慣化しましょう。
参考リンク
- [Google Chrome ヘルプ:Cookie の削除、許可、管理]
(https://support.google.com/chrome/answer/95647) - [Google Chrome ヘルプ:サイトのアクセス許可(Cookie など)]
(https://support.google.com/chrome/answer/114662) - [Chrome DevTools ドキュメント:Storage/Cookies(Application パネル)]
(https://developer.chrome.com/docs/devtools/storage/cookies) - [Microsoft Learn:Edge DevTools でのストレージ(Cookie)]
(https://learn.microsoft.com/microsoft-edge/devtools-guide-chromium/storage/cookies) - [Google Chrome ヘルプ:ダウンロードの保存先を変更する]
(https://support.google.com/chrome/answer/95574)