Excelで複数の条件でデータを並び替えたいとき、どうすればよいか迷ったことはありませんか?
たとえば
「部署ごとに並べて、同じ部署の中では評価順に」
や
「日付と金額の両方を基準に」
といったように、複数の要素を考慮した並び替えは実務で非常に重要です。
この記事では、関数と手動操作の両方を使って複数条件ソートを行う方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
Contents
Excelで複数条件の並び替えとは?
複数条件での並び替えとは、2つ以上の基準でデータを順序づけることです。
例:
- 部署 → 氏名 の順で並べたい
- 日付 → 金額 の順で昇順に
- 顧客ランク → 購入回数 → 総額 の3条件ソート
こうした操作を手軽に行うことで、分析や資料作成の効率が大幅にアップします。
手動で複数条件をソートする方法

- 並べ替えたい範囲を選択
- [データ]タブ → [並べ替え] をクリック
- 「レベルの追加」で第2・第3条件を設定
- 並び順(昇順・降順)を選びOK
具体例:部署 → 名前 で並べ替える
- 第一条件:部署(昇順)
- 第二条件:名前(昇順)
この設定で、同じ部署内で名前順にデータが並びます。
関数で複数条件を並べ替える(SORT関数・SORTBY関数)
SORT関数を使った基本的な書き方
=SORT(範囲, 並べ替え対象列1, 並び順1, 並べ替え対象列2, 並び順2)
SORTBY関数の構文とメリット
=SORTBY(範囲, 並べ替え対象1, 並び順1, 並べ替え対象2, 並び順2)
- ソースデータと表示先を分離できる
- データ変更に自動で追従
実例:売上リストを「支店 → 金額順」で並べ替え
=SORTBY(A2:D100, B2:B100, 1, D2:D100, -1)
※B列:支店名(昇順)、D列:金額(降順)
複数条件ソートの注意点

- 結合セルがあると正しく並び替えできない
- 列見出しを含める/含めないの設定に注意
- 数値と文字列の混在に注意(見た目同じでも処理は異なる)
複数条件でソートできない場合の原因と対処法
原因 | 対処法 |
---|---|
結合セルが含まれている | 結合を解除してからソート |
見出しがない・設定が間違っている | [先頭行をデータの見出しとして使用]を確認 |
データ型の不一致 | 数値・文字列が混在していないか確認 |
複数条件ソートの活用例(応用編)
- 納品一覧で「納期 → 担当者」の順に並び替え
- 売上ランキングで「月 → 担当者別」の成績を分析
- テスト結果で「学年 → クラス → 点数」で並び替え
複数条件ソートとフィルターの違い
項目 | ソート | フィルター |
---|---|---|
データの順序変更 | あり | なし(表示・非表示のみ) |
複数条件の設定 | 可能 | 一部制限あり(カスタムフィルター) |
並び替えの視認性 | 高い | 表示は絞り込まれるのみ |
よくある質問(FAQ)

ソート関数とSORTBY関数、どちらを使えばよい?
データ量が多くて動的に並び替えたい場合はSORTBY関数が便利です。
複数条件ソートができないときのチェックポイントは?
- 結合セルが含まれていないか
- すべての条件に正しい範囲が設定されているか
- データの型が統一されているか
並び替えた順に印刷したいときは?
並び替えた状態で「印刷プレビュー」を確認し、そのまま印刷すればOKです。
まとめ
- Excelで複数条件のソートは、業務効率を上げる重要スキル
- 関数(SORT/SORTBY)と手動操作、両方の方法を習得して使い分けよう
- 結合セルや形式不一致などのトラブルに注意すれば、柔軟な並び替えが可能に!
データを自在に並べ替えられるようになれば、資料の見やすさも分析の精度も格段に上がります。
ぜひ活用してください!