Excelでフィルターを設定してデータを整理している時、
「スクロールしてもフィルターの先頭行(見出し)が隠れてしまう」
「フィルター設定自体を固定して毎回同じ抽出条件を保ちたい」
などの悩みがあります。
本記事ではフィルターの固定に関するテクニックを徹底解説します。
Contents
フィルターを固定したいという2つの意味
- 見出し行(先頭行)をスクロール固定したい
- フィルターの抽出条件を固定・保存しておきたい
それぞれ別の操作が必要ですので、順番に解説します。
見出し行(先頭行)を固定してスクロール時も常に表示する方法
ウィンドウ枠の固定を利用する
- 先頭行(通常は行1)を含む任意のセルを選択
- 「表示」タブ →「ウィンドウ枠の固定」→「先頭行の固定」を選択
これでフィルターのプルダウンも常に画面上部に残ります。
ポイント:列固定も組み合わせ可能 → 「ウィンドウ枠の固定」→「現在の位置で固定」
フィルター設定自体を固定しておきたい場合

方法①:ブック保存時にフィルター状態を保持する
- Excelはフィルター適用後の状態を保存します
- 再度ファイルを開くと前回のフィルターが適用されたまま開きます
- ただし、他のユーザーがフィルター変更して保存すると上書きされます
方法②:カスタムビューを活用する
- フィルター適用状態で「表示」タブ →「カスタムビュー」
- 新しいビューとして名前を付けて保存
- 次回以降はビューを呼び出せば、フィルター設定も含めて復元可能
※カスタムビューはテーブル化していないデータでのみ使用可能です。
方法③:テーブル機能を使ってフィルターを自動維持
- データ範囲をCtrl + Tでテーブル化
- テーブルは新たなデータ追加・削除時もフィルター範囲を自動更新
- テーブルのフィルターは保存・維持が安定します
フィルターの範囲自体を固定するコツ

- フィルター範囲を選ぶ際は見出し行とデータ全体を確実に含める
- 途中に空白行があると範囲が途切れるので注意
- テーブル化(Ctrl+T)が一番安定
実務で役立つフィルター固定活用例
活用例 | 方法 |
---|---|
定型月次報告書 | カスタムビューでフィルター条件ごと保存 |
毎日更新するリスト | テーブル化で範囲自動更新&フィルター維持 |
スクロール時の見出し維持 | ウィンドウ枠の固定で先頭行表示 |
よくある質問(FAQ)

Q1. フィルターのプルダウン矢印が隠れるのを防ぎたい
→ ウィンドウ枠の固定で先頭行を常に表示しておきましょう。
Q2. 毎回同じフィルター状態で開くには?
→ カスタムビューの保存、またはファイル保存時にフィルターを適用した状態で保存します。
Q3. テーブルに変換するとどんなメリットがありますか?
→ データ追加時にフィルター範囲が自動更新され、抽出条件も安定して維持されます。
Q4. 複数列に同時にフィルターを固定できますか?
→ 可能です。
通常のフィルター機能で複数列に条件を同時適用できます。
設定後にカスタムビュー保存すれば固定運用も可能です。
まとめ
- フィルターの固定には「先頭行固定」と「設定の保存」がある
- ウィンドウ枠の固定でスクロール時もプルダウンを維持可能
- カスタムビューやテーブル機能を併用するとフィルター設定を安定保存可能
- 空白行対策としてテーブル化は非常に有効
フィルターを安定して固定できれば、データ分析や日次作業が格段に効率化します。
ぜひ本記事を参考に実践してみてください!