Excelで数値の後ろに「人」「円」「件」「kg」などの単位を付けて表示したい場面は非常に多くあります。
入力ミスを防ぎ、見た目のわかりやすさを高める効果も大きいです。
しかし、
「セルに直接単位を書き込むのが良いのか?」
「計算できなくなるのでは?」
と迷う方も少なくありません。
この記事では、Excelで単位を付けるあらゆる方法を徹底解説します。
状況に応じた最適な使い分け方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
単位付けの基本アプローチは2種類ある
方法 | 特徴 |
---|---|
ユーザー定義書式で付ける | 見た目だけ単位表示。計算可能 |
数式・関数で付ける | 実データとして文字列化。計算不可になるケースも |
方法① ユーザー定義書式で単位を付ける(最も推奨)

設定手順
- 対象セルを選択
- 右クリック →「セルの書式設定」→「表示形式」→「ユーザー定義」
- 書式コードを入力
書式コード例
#,##0 "人"
→ 例:1,000 人#,##0.00 "kg"
→ 例:1,234.56 kg#,##0 "円"
→ 例:1,000 円
ポイント:数値部分はそのまま保持されるので、合計・計算が可能です。
方法② 数式・関数で単位を付ける(文字列化)
計算が不要な表形式の表示専用資料ではこちらも活用できます。
CONCAT関数やTEXT関数を使う
TEXT関数例
=TEXT(A1,"#,##0") & " 人"
CONCAT関数例(Excel 365以降)
=CONCAT(TEXT(A1,"#,##0"), " 人")
注意:文字列になるため、以後の計算には利用しづらい
方法③ 条件によって単位を自動切替(単位自動調整)

大量データでは桁数によって「千円」「百万円」などを自動切替したい場面もあります。
IF関数の活用例
=IF(A1>=1000000,TEXT(A1/1000000,"#,##0")&" 百万円",TEXT(A1/1000,"#,##0")&" 千円")
方法④ 単位自体を変換する(単位変換機能)
CONVERT関数(物理単位の変換)
- 重さ、距離、温度などの単位変換に活用可能
例:ポンドからキログラムへ
=CONVERT(A1,"lbm","kg")
方法⑤ 表示上の単位付加(表タイトル・注釈活用)
- 表全体に「(単位:人)」などをタイトルで付記するのも実務的
- セル内で直接単位記入するより計算ミス防止に有効
単位付け時の注意ポイント
注意点 | 内容 |
---|---|
ユーザー定義は計算に影響しない | 安全に使える |
数式結合は計算不可になる | 文字列に注意 |
単位変換はCONVERT関数活用 | 物理量には非常に便利 |
入力補助ならドロップダウンリスト活用も有効 | 入力規則に工夫 |
よくある質問(FAQ)

Q1. ユーザー定義書式で複数の条件付き単位付けは可能?
→ 基本は1パターンのみ指定可能。
複雑条件はIF関数併用をおすすめします。
Q2. ユーザー定義でマイナス時の単位も別に指定したい
→ 正の値;負の値;ゼロ の順で書式を記述可能です。
#,##0" 円";▲#,##0" 円";0" 円"
Q3. 単位を消したい時は?
→ セル書式を「標準」に戻せば単位表示は消えます。
値自体は数値のまま残ります。
Q4. 千円単位などは桁区切りだけで表現できない?
→ #,##0,"千円"
のようにカンマを使えば千単位表記が可能です。
まとめ
- ユーザー定義書式が最も安全で計算可能な単位付け方法
- 見せ方だけ整えたいならTEXT関数やCONCATも活用
- 物理単位変換はCONVERT関数が非常に強力
- 表タイトル・注釈併用でよりミス防止しやすい表設計が可能
Excelで適切に単位表示を行うことで、見やすさも正確さも向上します。
今回の内容を実務に活かして、わかりやすい資料作成に役立ててください!