GIMP 3.0系を使っていて、
- ガウスぼかしをかけたのに、画像を縮小すると元に戻る
- ぼかした部分を切り取って新しい画像にすると、ぼかしが反映されない
といった挙動に戸惑っている方は多いと思います。
結論から言うと、これは操作ミスではなく、GIMP 3.0での仕様変更によるものです。
この記事では、
- なぜこの現象が起きるのか
- 以前と同じ結果を得るための正しい対処法
- GIMP 2.10系との違い
を、できるだけシンプルに解説します。
Contents
GIMP 3.0で何が変わったのか(原因)

GIMP 3.0系では、ガウスぼかしを含む多くのフィルター処理が非破壊・遅延適用に近い仕組みへ変更されています。
どういうことかというと
- ガウスぼかしを実行しても
→ すぐにピクセルへ完全に書き込まれていない状態になる場合がある - その状態で
- 画像を縮小する
- 選択範囲を切り取って新規画像にする
と、
元のピクセル情報だけが使われ、フィルター結果が反映されない
という現象が起きます。
その結果、
「ぼかしが消えた」「適用されていない」ように見えます。
なぜ以前(GIMP 2.10)では問題なかったのか
GIMP 2.10系までは、
- ガウスぼかし=完全に破壊的処理
- 実行した瞬間に、ピクセルが書き換えられる
という挙動でした。
そのため、
- 縮小
- 切り取り
- 新規画像作成
を行っても、
必ずぼかしが残るのが当たり前だったのです。
「以前はできた」という感覚は、完全に正しいです。
対処法①:ぼかしを「確定」させてから縮小・切り取りする(推奨)
一番確実な方法です。
手順
- ガウスぼかしを適用
- レイヤーを右クリック
- 「可視部分を新しいレイヤーに」
または
レイヤーを結合
これで、ぼかし処理が
**ピクセルとして確定(焼き付け)**されます。
その後に、
- 画像の縮小
- 選択範囲の切り取り
- 新規画像として保存
を行えば、ぼかしが消えることはありません。
対処法②:一度書き出してから再読み込みする
簡易的な回避策ですが、確実です。
手順
- ガウスぼかしを適用
- PNGなどで一度書き出す
- その画像を再度GIMPで開く
これにより、フィルター処理は完全に確定された状態になります。
極座標変形+スタンプ描画ができなくなった件について

- フィルター → 変形 → 極座標
- その後のスタンプ描画ができない
という現象も、GIMP 3.0系で報告が多い挙動です。
これも、
- 操作ミス
- Windows 10 / 11 の違い
ではなく、GIMP 3.0系での仕様変更・未成熟な部分による制限と考えられます。
現時点では、
- 変形系フィルターと
- 描画ツール(スタンプなど)
の組み合わせが、2.10系と同じ感覚では使えないケースがあります。
安定した動作を重視するなら
もし、
- 以前と同じ挙動で作業したい
- 解説記事どおりに操作したい
という場合は、GIMP 2.10系を使うのも現実的な選択肢です。
GIMP 3.0は大きな進化の途中段階であり、今後の改善が期待される反面、現時点では挙動が変わっている部分も多くあります。
まとめ
- GIMP 3.0ではフィルター処理の内部仕様が変更された
- ガウスぼかしは、そのままだと確定していない場合がある
- 縮小・切り取り前に「可視部分を新しいレイヤーに」で解決
- 2.10系とは挙動が異なるため注意が必要
参考リンク
- GIMP 公式サイト
https://www.gimp.org/ - GIMP 公式ドキュメント(フィルター・レイヤー関連)
https://docs.gimp.org/ - GIMP 公式リリース情報(3.0系)
https://www.gimp.org/news/ - GIMP GitLab(GIMP公式 開発・不具合報告)
https://gitlab.gnome.org/GNOME/gimp - GIMP 3.0 フィルター挙動・非破壊処理に関する議論(開発者向け)
https://gitlab.gnome.org/GNOME/gimp/-/issues