近年、教育現場ではWindows PCに加え、MacBook Airを校務用パソコンとして導入する自治体が増えてきました。
中でも、岐阜市が1,849台のMacBook Airを導入したことが話題になっています。
そこで今回は、MacBook AirとWindowsを徹底比較し、教育現場での最適な選択について深掘りしていきます。
Contents
MacBook AirとWindows、教育現場での選び方とは?
MacBook AirとWindows、どちらが教育現場にふさわしいのでしょうか?
- MacBook Airは軽量・高速・バッテリー長持ち
- Windowsは互換性・安定性・サポート体制が強み
実際に現場で使うことを想定し、具体的な比較ポイントを以下で整理してみました。
【機能比較】MacとWindowsの違いを徹底解説!

以下の表にて、教育現場で重要とされるポイントを一覧にしました。
👇比較表はこちらをご覧ください。
【MacBook Air vs Windows】教育現場向けスペック徹底比較表
比較項目 | MacBook Air(M2) | Windows(例:Lenovo IdeaPad) |
---|---|---|
OS | macOS Ventura以降 | Windows 11 Pro |
起動速度 | 約10秒以内 | 約15〜30秒(モデルによる) |
バッテリー持続時間 | 最大18時間(Apple公称値) | 最大12〜14時間(モデル・使用状況依存) |
携帯性(重量) | 約1.24kg | 約1.5〜1.8kg(モデルによる) |
Officeソフトの互換性 | Microsoft 365は使用可。UI差異あり | Microsoft 365完全互換(UI含め) |
校務支援システムとの互換性 | クラウド型校務支援システムで対応可能(T-Compassなど) | 全ての校務支援システムに対応(要確認) |
USB機器との互換性 | 一部USB-A変換必要。Type-C主体 | USB-A/Bが主流で周辺機器との互換性◎ |
印刷対応 | AirPrint対応、プリンタにより制限あり | 全ての一般プリンタに対応 |
ショートカットキーの違い | Command+C/Vなど、Windowsと異なる配置 | Ctrl+C/Vなど、日本の教育現場に馴染みあり |
ファイル操作 | Finderにより、直感操作可能だがWindowsと異なる | エクスプローラーでの操作に慣れている場合が多い |
セキュリティと管理(MDM) | Jamf Pro等で一括管理可能。MDM対応強力 | Intune等MDMありだがJamfよりやや複雑 |
iPadとの連携 | ◎ 高い親和性。AirDrop/iCloudが便利 | △ iPadとのファイル連携にやや制約あり |
ソフトの対応範囲 | 教育用ソフトはmacOS非対応も一部あり | 対応ソフト数は非常に多い(教育系も豊富) |
価格(公費調達) | 最新ではWindows機と同程度の調達価格 | 構成やメーカーにより差が大きい(低価格モデルもあり) |
特にMacBook Airは、
「軽量で持ち運びやすい」
「起動が速い」
「iPadと連携しやすい」
という点で高く評価されています。
一方で、印刷環境やUSB接続では一部制限もあるため注意が必要です。
校務支援システムやOfficeソフトはMacでも使える?

MacBook Airでも、以下のようなソフトは使用可能です。
- 校務支援システム(T-Compassなどクラウド型):SafariやChromeでアクセス可
- Office(Word、Excel、PowerPoint):Microsoft公式からMac用Officeが提供されています
ただし、Windows版と完全に同じ機能ではない場合があるため、特定のマクロやVBAを多用する場合は注意が必要です。
印刷・USB・電子黒板…Macで困ることはないの?
- 印刷:AirPrint対応のプリンタであればスムーズですが、ドライバ非対応機種では苦労するケースも。
- USB機器:USB-Cポートのみのため、USB-A接続機器にはアダプタが必要。
- 電子黒板:HDMI出力があれば接続可能。Apple TVなどを利用したミラーリングも有効です。
一部周辺機器との互換性問題が発生しやすい点が、Windowsより不利な要素として挙げられます。
教員が感じたMacのメリット・デメリットとは?

メリット:
- 起動が速く、ストレスなく使える
- 軽量で持ち運びやすい
- iPadとの連携で教材作成が効率化
デメリット:
- Windows向けソフトの一部が非対応または動作が不安定
- USB接続や印刷に制約がある
- 初期設定でつまずく場合がある
iPadとの連携はMacが圧倒的に便利?
MacBook AirとiPadはApple製品同士のため、以下のような連携が非常にスムーズです。
- AirDropで画像・動画を一瞬で共有
- 共有メモ・Keynoteで資料共同編集
- SidecarでiPadをサブディスプレイとして活用
授業支援や教材作成、学習記録の整理など、多くの場面で恩恵があります。
WindowsからMacに切り替える際の注意点
- 初期設定(Apple ID、MDM登録など)に時間がかかる
- Windows特有のソフトが使えない場合がある
- キー配置やショートカットの違いに慣れる必要あり
導入研修やマニュアル整備、情報主任によるサポート体制が重要です。
結局どっちがオススメ?状況別の選び方まとめ

使用目的 | オススメ端末 |
---|---|
iPadを授業で多用している | MacBook Air |
周辺機器(USB・プリンタ)を頻繁に使う | Windows PC |
導入・運用コストを重視する | どちらも可(調達次第) |
校務支援システムがWindows向けに最適化されている | Windows PC |
まとめ
MacBook Airは教育現場において、特にiPadとの連携や携帯性の面で高い評価を得ています。
一方で、Windowsとの互換性や印刷環境には注意が必要です。
導入にあたっては、「何を重視するか(携帯性か互換性か)」を明確にし、サポート体制や研修体制を整備したうえで、現場へのスムーズな移行を図ることが成功のカギとなりそうです。