忙しい日にかぎって、会議中に通知が鳴り続けたり、逆に大事な連絡に気づけなかったり――。
Teams をスマホ(iPhone/Android)とパソコン(Windows/Mac)で併用している方ほど、
「在席なのに勝手に不在になる」
「PCではミュートしたのにスマホは鳴る」
といった困りごとが起きがちです。
本記事は「teams 不在設定」を軸に、スマホとパソコンのおすすめ設定、デバイス間の同期の考え方、Quiet時間やDND(応答不可)、不在メッセージ(Out of Office)、会議中の通知制御、通話転送まで、迷わず整えられる手順をまとめました。
初回セットアップさえ整えば、「鳴ってほしくない時に鳴る/鳴ってほしい時に鳴らない」を大きく減らせます。
Contents
- 1 まず押さえる:Teamsの在席(Presence)と不在(Away)の仕組み
- 2 最短で効果が出る“不在対策”の全体設計
- 3 スマホ(iPhone/Android)おすすめ設定:Quiet時間と“鳴らす相手”の最小化
- 4 パソコン(Windows/Mac)おすすめ設定:会議・集中の“遮断力”を高める
- 5 スマホとパソコンの“同期”の考え方(よくある誤解の解消)
- 6 これだけで整う:推奨プリセット(スマホ/PC)
- 7 不在メッセージ(Out of Office)で“期待値”を合わせる
- 8 通話転送・ボイスメールで“不在の穴”をふさぐ
- 9 「会議中は絶対静か」にするチェックポイント
- 10 チーム運用のコツ:個人最適だけでなく“全体最適”
- 11 トラブル対策:よくあるつまずきと解決
- 12 ケース別レシピ(そのまま真似できる)
- 13 よくある質問
- 14 まとめ
- 15 参考リンク
まず押さえる:Teamsの在席(Presence)と不在(Away)の仕組み

- 在席ステータスは自動と手動のハイブリッド
PCの操作有無、通話・会議の状態、Outlookの予定などから自動で判定されます。
必要に応じて手動で「取り込み中(Busy)」「応答不可(Do Not Disturb=DND)」「退席中(Away)」などに切り替え可能。 - Available(利用可能)は“固定”できない
Availableだけは持続時間(Duration)を指定できません。
他のステータスは「30分」「1時間」「今日」などの期限が設定できます。 - Awayになりやすい典型パターン
PCロック/スリープ、長時間の無操作、モバイル単体利用など。PC復帰後に表示が戻るまでラグが出ることもあります。
図解イメージ(言葉で):
画面左に「ユーザー」、右に「PC」「スマホ」「Outlookカレンダー」。PCの入力や会議、カレンダー予定が矢印でPresenceに影響するフローを描くと、自動で変わる部分と手動で上書きできる部分がひと目でわかります。
最短で効果が出る“不在対策”の全体設計
ゴールは3つです。
- 鳴らすべき時間・人だけ通知(勤務時間内は即応、時間外は原則ミュート)
- 会議・通話・集中作業のときは絶対に邪魔されない(DND+例外設定)
- 不在時は自動で期待値を合わせる(Out of Officeや転送で連絡の行き先を明確化)
このゴールに対して、スマホ→PCの順で整えると迷いません。
まずスマホのQuiet時間で
「時間外は鳴らさない」を確定
→ 次にPCで会議中や集中中の挙動を詰める
→ 最後に不在メッセージ/転送で期待値調整、
の順です。
スマホ(iPhone/Android)おすすめ設定:Quiet時間と“鳴らす相手”の最小化

ステップ1:Quiet時間(勤務時間外の通知停止)をスケジュール化
- 目的:夜間・休日に通知を遮断し、オン/オフを自動化。
- やること:
- Teamsモバイルの設定を開く
- 通知 → Quiet時間 / Quiet days をオン
- 平日・土日、開始/終了時刻を設定(例:平日19:00–翌9:00、土日は終日)
- コツ:当日だけ例外にしたいときは、スマホOSのおやすみモード/フォーカスと組み合わせると柔軟に運用できます。
ステップ2:通知カテゴリの“間引き”
- 目的:重要でない通知を消し込み、重要なチャネル・個人だけに限定。
- やること:
- チャット:@メンションと返信のみ
- チーム/チャネル:フォロー中の重要チャネルだけに限定
- 会議:会議開始/チャットの通知は残し、他は最小化
- 表:モバイル通知のおすすめ構成(例)
項目 | 推奨設定 | ねらい |
---|---|---|
個人チャット | @メンション・返信のみ | 雑談のノイズを抑え緊急だけ拾う |
グループ/チャネル | 重要チャネルのみフォロー | 大量通知を回避 |
会議 | 開始・チャットのみ | 抜け漏れ防止とノイズ抑制の両立 |
通話 | 着信オン(Quiet時間外のみ) | 緊急連絡は音で気づく |
モバイルバナー | オン | 端末ロック時も見落とし防止 |
ステップ3:DND(応答不可)を“ワンタップで”
- 目的:会議・通話・集中作業では絶対に鳴らさない。
- やること:
- ステータス変更から**応答不可(DND)**を選び、**Duration(時間)**を付与(例:会議の60分間)。
- **優先アクセス(Priority Access)**で、上司や当番用の連絡だけはDND中でも通す(後述)。
パソコン(Windows/Mac)おすすめ設定:会議・集中の“遮断力”を高める

ステップ1:会議・通話中は自動ミュートの徹底
- 目的:Teams会議や通話中に、チャットや他アプリ通知の割り込みを防ぐ。
- やること:
- Teamsの通知で会議中はバナー抑制をオン
- OS側の**フォーカス支援(Windows)/おやすみモード(Mac)**と連動させ、会議中はシステム通知も抑制
- 実務コツ:Outlookカレンダーの予定と連携させると、会議開始で自動的に取り込み中→DNDへ。
ステップ2:在席がAwayに落ちやすいときの“保険”
- 目的:離席でも「意図せぬAway」表示を減らす。
- やること:
- こまめにスリープしない電源プラン(勤務時間内)
- 画面ロック後に即Awayに落ちるのは仕様。
Duration付きBusy/DNDで上書きしておくと、期待値のズレが減ります。
ステップ3:DND+優先アクセスの“例外設計”
- 目的:基本は遮断、ただし当番・上司・重要PJだけ通す。
- やること:
- ステータスをDNDに設定
- 優先アクセスに連絡許可する相手(個人/グループ)を追加
- 重要チャネルは重要度高としてピン留め+通知を許可
- 運用例:当番週だけ当番用グループを優先アクセスに入れ替える。
スマホとパソコンの“同期”の考え方(よくある誤解の解消)
- 同時鳴りはゼロにできる?
完全にゼロは難しいですが、Quiet時間(モバイル)+会議中の抑制(PC)+DNDのDurationで実用上ほぼゼロまで追い込めます。 - 片方でミュートにすれば他方も止まる?
原則は各端末の通知設定に依存。スマホをQuiet時間にしても、PCの通知は別管理です。
役割分担(勤務時間はPC中心/時間外はスマホ停止)で割り切るのがコツ。 - Availableを固定できないのはなぜ?
仕様として自動判定が優先されるためです。
手動のBusy/DND(時間付き)で上書き運用しましょう。
これだけで整う:推奨プリセット(スマホ/PC)

スマホ推奨プリセット(例)
- Quiet時間:平日19:00–翌9:00、土日終日
- 通知:個人@メンション/返信のみ、重要チャネルのみ、会議開始・チャットのみ
- DND:会議前に60–90分でセット(ウィジェットやショートカットで素早く)
パソコン推奨プリセット(例)
- 会議中抑制:Teams内とOS側フォーカスを連携
- 電源管理:勤務時間内はスリープ抑制(画面オフはOK)
- DND+優先アクセス:当番・上司・主要PJを許可、Durationは会議時間+10分
不在メッセージ(Out of Office)で“期待値”を合わせる
- 使いどころ:長時間の離席、出張、休暇など。相手に連絡の代替手段や返答までの目安を伝える目的です。
- 書き方テンプレ(社内向け・Teams/Outlook共有)
件名不要(本文のみでOK)
いつもありがとうございます。現在、◯月◯日(◯)~◯月◯日(◯)は外出のため、Teamsの返信が遅れます。お急ぎの場合は◯◯(@ユーザー名/内線◯◯)までご連絡ください。重要案件はチャネル「◯◯-緊急」への投稿をお願いします。復帰後に順次対応します。
- ポイント:連絡先の“人”と“場所”をセットで提示。これだけで宙ぶらりんのやり取りが激減します。
通話転送・ボイスメールで“不在の穴”をふさぐ
- 基本設計:
- 勤務時間内:不在時はボイスメールへ(自動書き起こしをオンにして読みやすく)
- 勤務時間外:当番者や代表番号へ転送。Quiet時間と組み合わせて、本当に必要なケースだけ鳴らす
- 転送ルールの例:
1回目不応答 → 再着信 → それでも応答なし → 当番グループへ転送 → 最終的にボイスメール
「会議中は絶対静か」にするチェックポイント
- Outlook予定と連動して会議開始で自動的にBusy/DNDへ
- Teamsの会議チャットの通知だけは残す(アナウンス見落とし防止)
- OSのフォーカスモードに「Teams」「Outlook」を許可アプリとして微調整(どうしても必要な通知の“穴”を作る)
チーム運用のコツ:個人最適だけでなく“全体最適”
- チャネル設計:緊急用チャネル、通常用、情報共有用で分け、通知の重み付けを誰でも理解できるようにする
- @メンション運用:@チーム全体は乱発しない。**@グループ(当番/プロジェクト)**を作って対象を絞る
- 当番制度:Quiet時間を前提に当番者だけ例外を通す。週替わりで優先アクセスを差し替えるだけで運用可能
トラブル対策:よくあるつまずきと解決

- 「teams pc スマホ 同期されない」
ステータスや通知は即時完全同期ではないことがあります。
数分のラグは仕様上ありえます。
会議やDNDのDurationを明示して上書き運用を。 - 「teams 不在にしない」
Availableの固定は不可。
スリープ抑制+Duration付きBusy/DNDで回避運用。
離席時に期待値を合わせるならOut of Officeを活用。 - 「teams デバイスの設定」
通知の多くは端末ごとに管理。
スマホはQuiet時間、PCは会議中抑制+フォーカスの二段構えで。 - 「teams 不在で、応答しない場合があります」
長時間の離席や時間外は不在メッセージで代替連絡先を明示。
通話は転送ルールで穴埋め。 - 「teams 不在通知設定」
チャットの自動返信は**不在メッセージ(Out of Office)**と連動させるのが確実。
期間とメッセージを必ず設定。 - 「teams パソコンとスマホ」
役割分担が鍵。勤務時間=PC中心、時間外=スマホはQuiet時間で停止。
どうしても拾いたい相手は優先アクセスで例外。 - 「teams pc スマホ 同期」
期待する“完全同時”を目指さず、Quiet時間・DND・会議抑制で結果を同期させる発想が有効。 - 「teams 便利な使い方」
重要チャネルだけフォロー/固定メッセージ(ピン留め)/会議メモをOneNoteに自動集約、など**“通知を削る工夫”**が生産性を上げます。 - 「teams 設定できない」
テナントのポリシー(管理者設定)で制限されている場合あり。
管理者に相談し、Quiet時間やDND、転送、録音などの許可状況を確認。 - 「teams 設定 どこ」
迷ったら自分のアイコン → 設定 → 通知/プライバシー/デバイス。
モバイルはアプリ内設定+OSの通知設定の両方を確認。
ケース別レシピ(そのまま真似できる)
ケース1:就業後は完全オフにしたい
- スマホ:Quiet時間を平日19:00–翌9:00、土日終日
- PC:就業時刻にDND(Duration=明朝まで)
- 不在メッセージ:**連絡先(人+チャネル)**を記載
ケース2:当番週だけは夜間でも反応したい
- スマホ:Quiet時間は維持しつつ、優先アクセスに当番グループを追加
- PC:会議中抑制は維持、当番チャネルのみ通知オン
- 転送:代表番号→当番者に転送
ケース3:会議中は絶対静かに、でも重要アナウンスは拾う
- PC:Outlook連携で会議開始→DNDへ自動
- Teams:会議チャット通知のみオン
- スマホ:会議時間帯はDND(Duration=会議時間+10分)
よくある質問

teams pc スマホ 同期されない
ステータス反映はネットワークやシステム都合でラグが生じることがあります。
Duration付きのDND/Busyで上書き運用し、Quiet時間・会議抑制で結果の整合を取るのが実践的です。
teams 不在にしない
Availableの固定は仕様上不可。
電源/スリープ設定を見直し、離席が増える時間帯はBusyやDNDに時間指定で上書きしてください。
teams デバイスの設定
端末ごとに通知・サウンド・バナーが独立。
スマホはQuiet時間、PCは会議中の抑制+OSフォーカスを前提に調整します。
teams 不在で、応答しない場合があります
不在メッセージに代替連絡先を明示し、通話は転送で穴埋め。
これで「届いたのに読まれない」ストレスを大幅に減らせます。
teams 不在通知設定
Out of Officeの期間設定と本文(誰に、どこへ、いつまで)をセットで。
期間外になったら自動解除されるようにしておくと戻し忘れが防げます。
teams パソコンとスマホ
役割分担(勤務時間はPC、時間外はスマホ停止)を前提に作ると、設定がシンプルになります。
例外は優先アクセスで。
teams pc スマホ 同期
完全同時は目指さず、Quiet時間・DND・会議抑制で**“鳴らす/鳴らさない”の結果**を合わせるのが現実解です。
teams 便利な使い方
重要チャネルだけフォロー、ピン留め、会議メモのテンプレ化、当番グループの運用など、「通知を減らす工夫」が効果的です。
teams 設定できない
管理者のポリシーによる制限の可能性。
管理者に相談し、Quiet時間、DND、通話転送、録音、外部連絡の可否を確認してください。
teams 設定 どこ
迷ったら自分のアイコン → 設定(通知/プライバシー/デバイス)。
モバイルはアプリ設定+OS通知設定の両方を見ます。
まとめ
- **Quiet時間(スマホ)**で時間外は原則ミュートに。
- 会議・通話中(PC)はTeams+OSのフォーカスで遮断。
- DND(Duration)+優先アクセスで「遮断」と「例外」を両立。
- Out of Officeと通話転送で不在時の期待値と経路を明確化。
- 端末ごとの役割分担で「同期しないストレス」を回避。
ひとことアドバイス
最初は「鳴りすぎ」を徹底的に減らし、必要な通知だけを段階的に戻すと最短で最適解に到達します。
週1回の“通知棚卸し”で運用が一気に安定します。
参考リンク
- Microsoft Teams のプレゼンス(在席)について(公式)
- Teams の通知を管理する(公式)
- モバイルの Quiet time / Quiet days(公式:モバイル通知の管理に関する解説ページ)
- Outlook/Teams の不在(自動応答)設定(公式)
- 会議中の通知を最小化するヒント(公式)