Wordで文書を作成し、
「印刷プレビューでは問題がなかったのに実際には印刷されない」――
そんなトラブルに直面した経験はありませんか?
この記事では、印刷プレビューでは正常なのに実際の印刷結果が異なる場合の原因と対処法を徹底解説します。
特に、画像や図形が印刷されない、罫線が抜ける、行間が変わるなど、複雑なレイアウトに関わるトラブルにも対応。プリンタ設定、Word側の描画オプション、ドライバやOS環境まで幅広くカバーします。
Contents
印刷プレビューに表示されるのに印刷できない原因とは?
印刷プレビューはWord上の描画機能に依存していますが、実際の印刷ではプリンタドライバの解釈や設定も影響します。
そのため、以下のような原因が考えられます。
主な原因:
- 描画オブジェクトが印刷設定で除外されている(画像、図形、テキストボックスなど)
- プリンタドライバとの互換性の問題
- 表示と印刷で解像度やスプール設定が異なる
- Wordのオプションで描画オブジェクト印刷が無効
- 罫線や記号(〇など)が特定フォントや環境依存
- セクション区切り・改ページなどの制御記号の影響
印刷されない対象ごとの確認ポイント

画像・図形が印刷されない場合
以下の設定を確認しましょう:
- 「ファイル」→「オプション」→「表示」→「印刷オプション」で「背景の色とイメージを印刷する」にチェック
- テキストボックスや図形を右クリック→「図形の書式設定」→「塗りつぶし」「線」などが透明になっていないか確認
- プリンタ設定でグラフィック印刷に制限がかかっていないか
罫線や表の線が印刷されない場合
考えられる要因と対処法:
- 細すぎる線幅(0.25ptなど)は印刷機によっては出力されない
- プリンタ側の解像度が低設定になっていないか確認(600dpi以上推奨)
- 表示倍率が大きすぎる場合、印刷範囲外に飛んでいないか確認
特定の記号(〇など)が消える場合
- 使用フォントがプリンタ非対応の場合は表示されても印刷されない
- 丸囲み数字などの全角記号は別の記号で代替表示されることもある
行間・改ページが変わってしまう場合
- 「段落」設定→「間隔」や「行間」→「固定値」か「1行」推奨
- 「ページ設定」→「余白」「用紙サイズ」を確認し、用紙設定と一致しているかチェック
- Wordのバージョンによって自動調整が異なる場合あり。PDF出力で差分確認推奨
プリンタ側の設定も要チェック

以下のようなケースも想定しましょう:
- プリンタのドライバが古い/破損している
- 一時ファイルやスプールファイルが破損している
- 「高解像度モード」「グラフィック最適化」などが無効化されている
PDF出力での確認方法(印刷前チェック)
Wordから直接印刷せず、一度PDF出力をして確認することで、表示通りに印刷されるかをチェックできます。
- 「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPSドキュメントの作成」
- Adobe Acrobatなどで印刷して正常に表示されるか確認
トラブルの再発を防ぐ設定
- 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「印刷」内のオプションを事前に調整しておく
- テンプレートで「背景の色と画像を印刷」にデフォルトでチェック済み状態にする
- 「名前を付けて保存」でPDFも定期的にバックアップ
よくある質問(FAQ)

Wordで印刷プレビューでは見えていた図形が印刷されません。なぜ?
「ファイル」→「オプション」→「表示」で「背景の色とイメージを印刷する」がオフになっている可能性があります。
印刷時にだけ〇などの記号が消えるのはなぜ?
特定のフォント(例:メイリオなど)がプリンタで正しくレンダリングされていない場合があります。
MS ゴシックなど汎用性の高いフォントを試してください。
プリンタによって印刷結果が違うのはなぜですか?
ドライバの仕様や印刷処理方式の違いにより、スプーリングやレンダリングの方法が異なるためです。
まとめ
- 印刷プレビューと実際の印刷結果が異なる原因は、Word設定だけでなくプリンタ環境にも影響
- 画像・図形・罫線・記号ごとに個別にチェックすべき項目がある
- PDF出力や他プリンタでの確認によりトラブルの原因を切り分けやすくなる