マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」。
便利な反面、
「過去の受診歴や病院の情報が他の医療機関や勤務先に知られてしまうのでは?」
といった不安を感じる方も少なくありません。
この記事では、マイナ保険証を利用することで、どのような情報が共有されるのか、その範囲や仕組み、プライバシー保護について詳しく解説します。
また、万が一の情報漏洩や不正利用のリスクについても触れ、安心して利用するための対策もご紹介します。
Contents
マイナ保険証で共有される情報とその範囲
まず、マイナ保険証を利用することで、どのような情報が医療機関やその他の機関に共有されるのかを整理しましょう。
1. マイナ保険証で記録される情報
マイナ保険証では、以下の情報が管理されています。
- 氏名、生年月日、性別
- 保険者情報(加入している健康保険組合や国民健康保険など)
- 医療情報(過去の受診歴や処方箋情報など、一部オプションで登録)
2. 情報が共有される範囲
マイナ保険証の情報は、以下のルールに基づいて共有されます。
- 医療機関間の共有
過去に受診した医療機関や薬局での処方情報は、患者本人が同意した場合に限り、他の医療機関と共有されます。 - 勤務先には共有されない
勤務先や保険者(健康保険組合)には、具体的な受診歴や診療内容が知られることはありません。 - データ管理は国が一元化
情報の管理は厚生労働省が主体となり行い、医療機関同士の共有には厳格な認証と本人確認が必要です。
プライバシーは大丈夫?情報が守られる仕組み
マイナ保険証は、情報漏洩や不正アクセスを防ぐために、さまざまなセキュリティ対策が施されています。
1. 厳格な本人確認
マイナ保険証を利用する際には、以下の手続きが必要です。
- 顔認証または暗証番号の入力
医療機関でマイナ保険証を使用する際、カードを読み取り機にかざし、顔認証または暗証番号の入力で本人確認が行われます。 - 本人の同意が必須
情報共有には、患者本人がその場で同意することが前提です。
事前の同意なしに情報が共有されることはありません。
2. 情報は暗号化して管理
マイナ保険証に記録された情報は、暗号化された状態でクラウドに保存されます。
そのため、悪意のある第三者が直接アクセスすることはできません。
3. 情報閲覧のログ管理
どの医療機関がどの情報にアクセスしたのかは、詳細なログが記録されます。
患者本人は、マイナポータルを通じて誰が情報を閲覧したのか確認できます。
不正アクセスや情報漏洩のリスクとその対策
便利な仕組みとはいえ、デジタルデータには一定のリスクが伴います。
以下では、考えられるリスクとその対策を解説します。
1. 不正アクセスのリスク
万が一、マイナ保険証が紛失・盗難された場合、不正に利用される可能性があります。
対策
- 紛失時のカード停止手続き
マイナンバーカードが紛失した場合は、速やかにカードを一時停止し、再発行の手続きを行います。 - 暗証番号の厳重管理
他人に推測されにくい暗証番号を設定し、定期的に変更することでリスクを軽減します。
2. 情報漏洩のリスク
サーバーやシステムの不具合により、情報が流出する可能性もゼロではありません。
対策
- 定期的なログ確認
マイナポータルで自分の情報にアクセスした機関を確認し、不正アクセスがないか監視します。 - システムアップデート
厚生労働省や医療機関が行うセキュリティアップデートに注目し、必要な情報を得るようにします。
マイナ保険証を使わない場合の選択肢と影響
マイナ保険証の利用は義務ではなく、従来の健康保険証を引き続き利用することも可能です。
ただし、以下の違いがあります。
1. マイナ保険証を使わない選択肢
- 従来の健康保険証を使用
従来の健康保険証でも診療を受けることは可能です。
2. マイナ保険証を使わない場合の影響
- 利用できないサービス
医療費控除の自動適用や、診療情報のオンライン確認といったデジタルサービスが利用できなくなります。 - 医療機関での手続きが手動に
情報共有が行われないため、場合によっては診療に時間がかかることがあります。
よくある質問(FAQs)
Q1: マイナ保険証で他の病院に受診歴が知られることはありますか?
A: 他の病院に情報が共有されるのは、患者本人が同意した場合のみです。
同意がない限り、他の医療機関に受診歴が伝わることはありません。
Q2: 勤務先が私の医療情報を知ることは可能ですか?
A: 勤務先には受診歴や診療情報が共有されることはありません。
医療情報の管理は厚生労働省が行っており、勤務先がアクセスする権限はありません。
Q3: 情報漏洩が起きた場合、どうすればいいですか?
A: マイナポータルで状況を確認し、不正アクセスが疑われる場合は速やかにカード停止手続きを行い、役所やサポート窓口に相談してください。
Q4: マイナ保険証を利用しないと何か不都合がありますか?
A: 従来の健康保険証を使用する場合、オンライン診療情報の共有や医療費控除の自動化などの便利な機能が利用できなくなります。
参考情報URL
マイナ保険証は、便利なだけでなくプライバシー保護も強化された仕組みです。
適切な理解と利用方法で、安心して医療サービスを受けましょう!