Excelで複数シートをまとめて印刷する際、
「ページ設定を全シートに反映したい」
「毎回同じ設定を全部のシートに適用したい」
と思ったことはありませんか?
手作業で1シートずつ設定するのは大変非効率です。
本記事ではExcelのページ設定を全シートに一括適用する方法を徹底解説します。
基本操作から応用マクロまで、実務に役立つテクニックをご紹介します。
Contents
Excelでページ設定を全シートに一括適用する基本方法

方法①:複数シートをグループ選択して設定
- 最初のシートタブを右クリック → すべてのシートを選択(またはCtrl + クリックで複数選択)
- どれか1シートで通常通り「ページ設定」ダイアログを開く
- 余白・用紙サイズ・ヘッダー・フッター等を設定
- 全シートに同じ設定が反映される
注意:シートグループ解除は右クリック →「シートグループ解除」またはシート切替
方法②:マクロ(VBA)で全自動一括設定
大量のシートに毎回同じ設定を適用するならVBAの自動処理がおすすめです。
汎用マクロ例(全シートに共通設定適用)
Sub ApplyPageSetupToAllSheets()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In Worksheets
With ws.PageSetup
.Orientation = xlPortrait
.PaperSize = xlPaperA4
.Zoom = False
.FitToPagesWide = 1
.FitToPagesTall = 1
.LeftMargin = Application.InchesToPoints(0.7)
.RightMargin = Application.InchesToPoints(0.7)
.TopMargin = Application.InchesToPoints(1)
.BottomMargin = Application.InchesToPoints(1)
End With
Next ws
End Sub
ページ設定の対象になる主な項目
項目 | 内容 |
---|---|
用紙サイズ | A4、B5、レターなど |
印刷の向き | 縦(Portrait)、横(Landscape) |
余白 | 上下左右の空白調整 |
ヘッダー・フッター | ページ番号、タイトル、日付等 |
拡大縮小印刷 | 100%指定、ページ幅に収める指定 |
印刷範囲 | 必要なセル範囲だけ印刷 |
ページ設定一括適用時の注意点

注意点 | 内容 |
---|---|
シートによって印刷範囲が異なる場合 | 印刷範囲は個別に設定される(要注意) |
テーブル化されたシート | 自動拡張が影響することがある |
結合セル・画像配置 | プレビューで事前確認必須 |
シート保護・共有ブック | ページ設定変更が制限される場合あり |
印刷前に確認したいおすすめ設定
- ページ番号の連続設定
- ヘッダーにブック名、日付、自動更新情報
- 余白バランス(特に冊子印刷時)
- 縮小率の安定調整(固定倍率 vs 用紙幅に合わせる)
よくある質問(FAQ)

Q1. 途中でシート追加した場合は再度設定が必要?
→ 追加されたシートには適用されていないため、再度グループ選択して適用する必要があります。
Q2. 印刷範囲だけ一括設定できますか?
→ 印刷範囲は各シート独立設定です。
手動指定またはVBA活用が有効です。
Q3. 一度作成した設定を毎回再利用する方法は?
→ **テンプレート保存(.xltx形式)**で常に初期状態を統一可能です。
Q4. ページ番号も全シートで連続可能ですか?
→ 複数シートをまとめ選択して印刷すれば通し番号で印刷可能です。
個別印刷時は「先頭ページ番号」で調整します。
まとめ
- 全シートにページ設定を一括適用するにはシートグループ選択が基本
- 大量シートならマクロで自動適用が最も効率的
- 印刷範囲は個別に要確認、余白・拡大縮小も統一すると仕上がりが安定
- テンプレート保存やVBA活用で長期的な効率改善を実現
ページ設定が整うと印刷ミス・修正手間が大幅に減り、業務効率が格段に向上します。
ぜひ本記事を活用して、ストレスフリーな帳票印刷を実現してください!