iOSの最新版である「iOS16」がリリースされたことが話題ですよね。
しかし「ソフトウェア・アップデート」の画面を確認してみると…
同時に「iOS15.7」という、iOS15系の最新版もリリースされています。
iOS15.7 と iOS16 の2つからアップデート先を選択できるんですね。
・iOS16はロック画面カスタマイズ機能など数多くの新機能を追加したメジャーアップデート
・iOS15.7は動作が安定しているiOS15系で最新のセキュリティアップデートのみ導入できる
マイナーアップデート
このアップデート先の選択について、
「どちらにアップデートすべきなのか」
「iOS15.7にしてからiOS16にアップデートすることもできるのか」
など、iOS15.7とiOS16との間で迷うユーザー向けの素朴な疑問について、関連する情報や、判断する上での観点について紹介します。
Contents
- 1 iOS16 アップデートのメリット・デメリット
- 2 iOS15 アップデートのメリット・デメリット
- 3 iPhoneのシステムをアップデートしないとどうなる?
- 4 iOS16非対応のiPhoneは選択の余地がないので注意
- 5 iOS15.7 と iOS16 の違いって?
- 6 「iOS15.7に一度してからじゃないと、iOS16にアップデートできない?」について
- 7 基本的に「ダウングレードできない(バージョンを下げることができない)」制約に注意
- 8 iOS15.7にアップデートした後に、iOS16アップデートすることはできる?
- 9 アップル側の見解
- 10 「iOS15とiOS16どちらを使いたいか」「iOS15が無難な選択肢」がポイント
- 11 基本的なアップデート先の選択方針
iOS16 アップデートのメリット・デメリット
メリット
- ロック画面のカスタマイズ機能が実装される
- 写真の切り取り機能が大幅に向上
- ウォレット機能の改善、強化
- 送信したメッセージの編集・取り消し機能の追加
- バッテリー消耗が激しい問題などを改善
- セキュリティ面は安心
このように、iOS 16のアップデートでは多くの新機能が実装される予定になっています。集中モードの改善やファミリー共有部分の改善など、使いやすさの向上に期待が出来るのです。また、iOS 15の一部バグも修正されるはずです。
デメリット
- アップデート直後のバグが発生する可能性
- リンゴループなどで今のiPhoneが使えなくなるかも…
- iPhoneが使用途中に熱くなりやすい恐れがある
- 今使っているアプリの一部は新iOSにまだ非対応
- 利用に慣れるまでは少し時間がかかる
- 既定の時間が過ぎると前のバージョンにダウングレードできない
上記のように、iOS更新はバージョンが大きく変わる時に、アップデートバグが何度も起こる可能性が充分に考えられます。新しい機能が使いたい!と思ってアップデートをしてみたものの、バグやアップデートパッチを待つようになってしまうことはデメリットだと言えるでしょう。
iOS15 アップデートのメリット・デメリット
メリット
- 最新の機能を利用することができる
- 不具合を解決することができる
- セキュリティホールを改善することができる
- タブ機能が大きく変わる
- 集中モードが実装される
基本的には、最新のiOSにすることで利用することができる機能が増えるだけでなく、セキュリティ上の問題を解決することが可能です。
セキュリティとOSは深い関りを持っており、機能面の改善だけでなくセキュリティ問題を解決するためだけにOSが更新することは、珍しくありません。
ただす、最新バージョンのiOSにすぐに更新をしてしまうと、細かいバグや問題点がリリース直後は見つかりやすいので、すぐに再度アップデートが必要になることが多々あります。
デメリット
- バグがでる可能性がある
- 最新のiOSに対応していないアプリがある
- バッテリー消費が速くなる
- iPhoneに熱がこもりやすくなる
- iOS14に戻すことができない
- 利用に慣れるまでは使いづらい
上記の様なものがあります。
一度最新バージョンのiOS15にアップデートすると、iOS14に戻すことができなくなってしまいます。
iOS15では、Safariのタブ位置が異なったり、新しい機能の追加でこれまでと利用方法が異なる点が多々あります。
そのため、iOS15に使いなれるまではアップデートしたことでiPhoneが使いづらくなってしまう可能性があります。
iPhoneのシステムをアップデートしないとどうなる?
iPhoneのアップデートをしないとどういったリスクなどがあるのか…
まず最初に知っておきたいポイントとしては
「最新のセキュリティ状態を保ていないこと」と
「最新機能が反映されないこと」の2点です。
細かいアップデートはバージョンが変化することで新たに発見された微弱性を強化するアップデートや、従来のバージョンにあった不具合ポイントを改善・解消されることが多くなります。
そして大きく変化の起こる(例えばiOS 15⇒iOS 16へのアップデート)メインのアップデートでは新機能や操作性などに関わる部分にも変化が起こります。
もちろん、最新のiOSバージョンでなければ本体で使用出来ない機能もあります。
アップデートしないとiPhoneの動作は重くなることもあります。
長期的に見て最新のiOSバージョンに保つとiPhoneは安定して使用できます。
一方、新iOSの配信直後は、予期しない不具合が発生するのも普通です。
さらに、一般的なアプリなどは新しいバージョンのiOSに対応するために時間がかかることもあります。
そのため、現時点のiOSバージョンで特に大きい問題がないと感じる場合、新iOSがより安定になるまで以前のバージョンを使い続けても構いませんと思います。
特定のアプリなどによっては、アップデートを待つように告知される場合などもあります。
iOS16非対応のiPhoneは選択の余地がないので注意
今回、「iOS16とiOS15.7のどちらを選ぶか」という話が主題なのですが、この話が当てはまるのは、iOS16もiOS15.7も、どちらもインストールできる、「iOS16対応端末」です。
「iOS15.7」には対応しているものの「iOS16」には対応していない
「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」「iPhone SE(第1世代)」は、
そもそもiOS15.7しか選択肢がないため注意してください。
※両方に対応している端末であれば、「設定>一般>ソフトウェア・アップデート」画面を開くと、アップデート対象として「iOS 15.7」と「iOS 16」の2種類が表示されます。
iOS15.7 と iOS16 の違いって?
「iOS15.7」と「iOS16」この2つがどう違うのか、と大ざっぱにイメージして欲しいので簡略化した説明をするのですが、
iOS16
新機能がたくさん追加された大型アップデートで、新機能だけでなくセキュリティアップデート(セキュリティに関する修正)も含まれているもの。
iOS15.7
セキュリティアップデートはiOS16同様に行っているものの、iOS16にあるたくさんの新機能が含まれていないもの、さらに極端に大ざっぱに言ってしまえば、iOS16の新機能抜き(セキュリティアップデートだけ)版、といった具合です。
「iOS15.7に一度してからじゃないと、iOS16にアップデートできない?」について
次にもう一つの前提の確認ですが、直接iOS16にアップデートする、つまり、iOS15.7を飛ばしてiOS16にアップデートすることは可能です。
この疑問点については、Appleサポート公式Twitterアカウントでも次のように案内されています:
したがって、まだどちらにもアップデートしていない段階で、「iOS15.7とiOS16のどちらにアップデートするか」を選択することができます。
「どちらにしても一度15.7にしなければならない」ということはありません。
基本的に「ダウングレードできない(バージョンを下げることができない)」制約に注意
これらの前提の元にこの2択から選択する際にまず注目すべきは、引き返せない(取り消しできない)要素は何かという点です。
今回の場合は、iOS16にアップデートしてしまうと「後からやっぱりiOS15が良かった」とiOS15.7に戻す(ダウングレードする)ことは基本的にできない、という点ですね。
したがって、 iOS16へのアップデートは「引き下がれない」側の選択肢 です。
iOS15.7にアップデートした後に、iOS16アップデートすることはできる?
今回iOS15.7へのアップデートを行った場合には、「後からやっぱりiOS16が良かった」とiOS16へのアップデートを追加で行うことが可能です。
つまり、iOS15.7へのアップデートは「後から方針転換できる(やっぱりiOS16にしよう、とできる)」タイプの選択肢です。
アップル側の見解
ここでAppleはどのように案内しているのか…?
まずAppleサポート公式のTwitterアカウントはこの2つの選択肢について、iOS15に留まりたければiOS15.7へのアップデートを歓迎するし、そうでないのであれば、iOS16へのアップデートを行ってもらって構わない、と、特にどちらを特別強く推奨するわけでもないような案内を行っていますね。
「特別強く推奨する」というのは例えばどんなものかと言うと、例えば「動かないアプリがあるとか『どうしても』と言うならiOS15に留まってiOS15.7を使い続けてもいいけど……」のような、消極的な姿勢です。
むしろこのような「できるだけバージョン番号が大きい方を使ってね」のほうが一般的ですが、今回はそういった様子ではありません(後述するとおり、アップデート画面でも目立っているのはiOS15.7のほう)。
今回、iOS15に留まる「iOS15.7」という選択肢についても、本日新たにリリースされたものでありセキュリティに関するアップデートが案内されているため、そもそも強く推奨する理由となる「セキュリティ面での違い」が少ないのではないかと思われます。
「iOS15とiOS16どちらを使いたいか」「iOS15が無難な選択肢」がポイント
新機能を使ってみたい、という観点であれば、iOS16のほうが良いかもしれません。
Appleの強い推奨の様子もないため、現時点では比較的純粋に、iOS15を使う続けるか、iOS16にするかで選択すればよい、と言えます。
ここでこの両者について違いを改めて確認すると、iOS15.7はアップデート前からの変化が非常に小さく、一方でiOS16は大きな新機能が追加されており変化は大きいものとなっています。
しかしその裏返しで、iOS16は新機能が多数追加された変更量が多い状態であり、なおかつリリースされたばかりのiOS16内でも最初のバージョン(iOS16.0)であるため、不具合で困ったり、動かないアプリに困ったりと、トラブルに遭遇する可能性が現時点で高い、と想定できます。
したがって、現在日常や仕事等でメイン利用しているiPhoneをiOS16にアップデートした際にトラブルが発生して困ってしまう可能性が現時点では高く、少し待って今後iOS16.1やiOS16.2がリリースされた頃にはそういった問題に遭遇する量や深刻さが抑えられた状態でのiOS16アップデートができる可能性があります。
また改めて確認すると、こういった特徴に加え、iOS15.7にとりあえずアップデートしておけば、「そのまま使い続けたらiOS15(iOS15.7)」という選択と、「不具合が減って、新機能を使いたいという欲が勝ってきたらiOS16にアップデート」という選択とを後から選ぶできることができるという特性もあります。
基本的なアップデート先の選択方針
ここまでの話を相当すると基本的に「新機能を今すぐ使いたいんだ」を特に優先する、ということがないのであれば、今回の場合はiOS15.7を選択しておくことがより安全かつ無難かと思われます。
そして、「いやそれでもiOS16を使ってみたい」であるとか、「機種変前の今使っていないiPhoneだからトラブルが行ってもそんなに困らない」などの割り切りがある場合などであればiOS16へのアップデートを選択する、というような考え方が比較的自然かと思われます。
Appleが直接どちらを推奨する、という言い方をしておらず、ユーザーに委ねているためなかなか「誰にでもこのパターンをおすすめします」とは言いにくく、最終的な判断は今回の話や、その他調べた情報を総合して判断してみて欲しいのですが、一般的にはこういった構造を持つ選択肢2つかと思われます。
なお、そもそも「ソフトウェア・アップデート」画面の作りも、これだけニュースサイト等で話題となっている「iOS16」は前面に出さずに、目立つのは「iOS15.7」とされ、なおかつ、表示と大きさや「その他の利用可能なアップデート」という言葉的にもかなり控えめに「iOS16」が表示されている点も、そういった「無難さ」と、「あえてiOS16を選択する」あたりとが加味された結果なのではないか、という雰囲気がありますね。