パートで月収16万円を得ている場合、社会保険料がどのくらい引かれるのか気になる方も多いでしょう。
社会保険料が収入に与える影響は大きく、手取り額が思ったより少なくなることがあります。
本記事では、パート給料16万円の場合の社会保険料の内訳や手取り額の計算、そして負担を軽減するための方法を解説します。
Contents
パート給料16万円は社会保険加入条件に該当する?
まず、パートで月収16万円の場合、社会保険に加入する義務があるかどうかを確認してみましょう。
社会保険の加入条件
パートやアルバイトでも、以下の条件を満たすと社会保険(健康保険、厚生年金保険)に加入する必要があります。
主な加入条件
- 週20時間以上働いている
- 月収88,000円以上(年収106万円以上)
- 勤務期間が2カ月以上見込まれる
- 勤務先の従業員が51人以上(中小企業も条件を満たす場合は加入義務あり)
月収16万円は加入条件を満たす?
- 月収16万円は、社会保険加入基準である月収88,000円を大幅に上回ります。
- そのため、パート勤務でも社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が義務付けられます。
ポイント:社会保険加入には義務がありますが、その分、将来の年金受給額が増えるなどのメリットもあります。
パート給料16万円の社会保険料の内訳と計算方法
月収16万円のパート勤務の場合、社会保険料としてどのくらいの金額が引かれるのか、具体的に見ていきましょう。
社会保険料の内訳
- 健康保険料
医療費負担を軽減するための保険料(全国健康保険協会:東京都の場合、約10%)。 - 厚生年金保険料
老後の年金や障害年金のための保険料(全国一律で18.3%)。 - 雇用保険料
失業手当や育児休業給付金などのための保険料(2023年度は給与の0.6%)。
社会保険料の計算例
月収16万円の場合
項目 | 個人負担額 | 会社負担額 | 合計負担額 |
---|---|---|---|
健康保険料 | 約8,000円 | 約8,000円 | 約16,000円 |
厚生年金保険料 | 約14,640円 | 約14,640円 | 約29,280円 |
雇用保険料 | 約960円 | 約960円 | 約1,920円 |
合計 | 約23,600円 | 約23,600円 | 約47,200円 |
ポイント:社会保険料の半分は会社が負担しますが、残りの半分が給与から天引きされます。
パート給料16万円の手取り額を計算してみよう
次に、社会保険料と税金を差し引いた後の「手取り額」を計算してみましょう。
手取り額の計算
項目 | 金額 |
---|---|
月収(総支給額) | 160,000円 |
健康保険料 | -8,000円 |
厚生年金保険料 | -14,640円 |
雇用保険料 | -960円 |
所得税(概算) | -2,000円 |
住民税(概算) | -5,000円 |
手取り額 | 約129,400円 |
解説
- 月収16万円の場合、社会保険料や税金を差し引いた手取り額は約12万9,400円となります。
- 社会保険料だけで約23,600円が引かれるため、手取り額はかなり減少することがわかります。
社会保険料が負担に感じる理由と軽減する方法
パートで月収16万円の場合、社会保険料が収入に占める割合が大きいため、負担に感じる方もいるでしょう。
ここでは、負担を軽減するための方法を紹介します。
方法1:報酬額を調整する
- 月収を88,000円未満に抑えることで、社会保険の加入義務を回避できます。
- ただし、医療保障や年金受給額が減少するため、デメリットもあります。
方法2:高額療養費制度を活用する
- 医療費が高額になった場合、一定額を超えた分が還付されます。
- 健康保険に加入しているメリットを活用しましょう。
方法3:医療費控除や扶養控除を活用する
- 確定申告で医療費控除を申請することで、税金の一部が還付される場合があります。
- また、家族の扶養に入れる場合は扶養控除を活用しましょう。
社会保険料と手取り額のバランスを取るコツ
社会保険料の負担を最適化するためには、以下のポイントを意識することが大切です。
- 社会保険加入のメリットを理解する
社会保険料は負担が大きい一方で、医療費の軽減や将来の年金額増加などのメリットがあります。 - 報酬額を最適化する
報酬額を16万円に設定するのではなく、生活に必要な範囲で最適化することを検討しましょう。 - 労働時間や勤務日数を調整する
社会保険適用条件を回避するために、週の労働時間を調整する方法もあります。ただし、短時間勤務が可能かどうかは勤務先と相談が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. パート給料16万円で社会保険料を支払うと、将来の年金額に影響しますか?
はい、厚生年金に加入している期間が長いほど、将来受け取れる年金額が増加します。
社会保険料を支払うことで、老後の生活が安定しやすくなります。
Q2. 社会保険料を支払わないようにするにはどうすればいいですか?
月収を88,000円未満に抑える、または勤務時間を週20時間未満にすることで、社会保険料の支払いを回避できます。
ただし、医療保障や年金額が減少するデメリットがあります。
Q3. 健康保険や厚生年金に加入しているメリットは何ですか?
健康保険では医療費が3割負担で済むほか、高額療養費制度や傷病手当金を利用できます。
厚生年金に加入することで、老後に受け取れる年金額が増加します。
まとめ:パート給料16万円の社会保険料を正しく理解しよう
月収16万円のパート勤務では、社会保険料として約23,600円が引かれ、手取り額は約12万9,400円となります。
社会保険料は負担が大きいですが、その分の医療保障や年金のメリットもあります。
報酬額や勤務時間を調整しつつ、負担とメリットのバランスを取ることが重要です。
不安や疑問がある場合は、勤務先や社会保険事務所に相談してみましょう!