増山江威子(ますやま えいこ)さんは、日本を代表する声優の一人で、多くのアニメ作品でその存在感を放っていました。
1943年6月22日生まれ、東京都出身。
彼女の声は、幅広いキャラクターに命を吹き込み、視聴者に強い印象を残しましたよね。
そんな増山江威子さんの亡くなる直前の活動や代表作をまとめました。
Contents
増山江威子さんの最後の活動
増山江威子さんは、亡くなる直前まで精力的に活動を続けていました。
晩年の代表的な活動には、以下のものがあります。
『ルパン三世』シリーズの続投
『ルパン三世』シリーズの新作においても、彼女は峰不二子役を続けており、シリーズファンにとってその存在は欠かせないものでした。
最新のエピソードでも、その鮮やかな演技が多くの視聴者を魅了しました。
ナレーションと吹き替え
増山さんは、アニメだけでなく、ナレーションや海外映画の吹き替えでも活躍。
特に、彼女の落ち着いた声はドキュメンタリー番組や映画のナレーションにおいて高く評価されていました。
若手声優の育成
声優業界の発展に貢献するため、若手声優の育成にも力を入れていました。
彼女の経験と知識を次世代に伝えることに熱心で、多くの若手声優が彼女から多くを学んだと思われます。
代表作
ルパン三世の峰不二子
増山江威子さんの代表作として最も有名なのは、『ルパン三世』シリーズの峰不二子役です。
峰不二子は、魅力的でミステリアスなキャラクターとして、シリーズを通して重要な役割を果たしています。
増山さんの声は、このキャラクターにピッタリと合い、多くのファンを魅了しました。
タッチの浅倉南
『タッチ』は、1980年代に放送された人気アニメで、増山さんは主人公の一人、浅倉南の声を担当しました。
南の明るく元気な性格は、増山さんの声によってさらに魅力的に描かれ、多くの視聴者に愛されました。
キャリアの軌跡
増山江威子さんは、1960年代から声優としてのキャリアをスタートさせ、多くのアニメ、映画、ドラマでその才能を発揮。
役柄としては、少女役から大人の女性役まで演じ、色っぽいキャラクターを演じる一方で、優しい母親役も多かった。
2005年時点でも老け役が回ってこず、若い感じの役が多かったため、「いつまでも若手で行くか!」という感じであった。
自身の声については、歳を重ねていくと少しずつ下がるため、若いキャラクターを演じるための音程を維持するトレーニングが結構大変だと語った。
2005年時点で2004年まで『パーマン』のパー子役も演じており、「子供役もやらなきゃいけないし、若いキャラもやらなきゃいけないし……」といった若いキャラのオファーがいつ来るか分からないため、何十年間も怯えながら暮らしていたという。
アニメソングの歌唱も数多く担当していた。
これは『ひょっこりひょうたん島』で出会った宇野誠一郎が増山をよく起用するようになったためで、当初は「私でいいの?」と思ったが、後に「とても嬉しいことだった」と回想した。
『ひょっこりひょうたん島』ではテケ役を演じたが、当時は少年役にキャスティングされることなど想像もつかず、「プリンちゃんかしら、チャッピーかしら」と、女の子役だと思い込んでいた。
NHKのプロデューサーに「いえ。男の子のテケですよ」とハッキリ告げられた時には、「エエーッ!私、男の子の役なんて、やったことないんです……」と思わず言ってしまった。
しかし演じていたところ意外に楽しく、「やらせていただいて良かった」と思ったという。
海外作品では、ハンナ・バーベラ作品にも複数出演している。
吹き替えではリー・レミックを数多く担当している。リー・レミックとは佇まいや骨格が似てると言われ、一番アテやすいという。
『ハイウェイ』もよかったが、特に『酒とバラの日々』には感動しており、とてもやりがいがあったという。
彼女の演技は、時代を超えて愛され続けています。
また、アニメ以外にも、ナレーションや吹き替えでも幅広く活躍しており、その多才さが伺えます。
最後に…
弊社所属 増山江威子 儀 (享年89)
かねてより病気療養中のところ 薬石効なく肺炎のため
去る令和6年5月20日に永眠いたしました
ここに生前賜りましたご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます
なお 通夜及び告別式はご遺族のご意向により近親者のみにて執り行われました
ご通知が遅くなりましたこと ご諒恕のほどお願い申し上げます
所属事務所・青二プロダクションのコメント
増山江威子さんは、その声で数々のキャラクターに命を吹き込み、多くの人々に感動を与え続けました。
彼女の死は多くのファンにとって大きな喪失ですが、その作品と声は永遠に残り続けます。
増山江威子さんのご冥福をお祈りするとともに、彼女の素晴らしい功績に感謝の意を表します。