NNNのまとめでは、24日、全国で確認された新型コロナウイルスの新たな感染者は
6万1259人、亡くなった方は206人でした。
重症者は23日時点で前の日から15人減り、1474人となっています。
当初、オミクロン株が出現した際に「ワクチンの効果が大きく落ちる」ということが注目されました。
オミクロン株の出現から2ヶ月以上が経ち、オミクロン株に対する多くの知見が集まってきました。
オミクロン株に対してワクチンはどれくらい有効なのでしょうか?
Contents
①オミクロン株に対してワクチンはどれくらい有効?
オミクロン株に対しても2回のワクチン接種はある程度感染を防ぐ!
オミクロン株に対しては、ワクチンによる感染予防効果は大きく落ちることから、第6波では2回ワクチン接種を完了している人も多く感染していますよね。
しかし、オミクロン株では感染を防ぐ効果が全く期待できないというわけではないようです。
2022年1月24日から1月30日までに感染した人の中で、
ワクチン未接種の人、2回接種済みの人との10万人当たりの新規陽性者数を比べてみると、全ての世代においてワクチン未接種者の方がワクチン2回目接種済みの方よりも
3倍〜20倍ほど多くなっています。
つまり、ワクチン未接種者よりは2回接種者の方が感染する頻度は低くなっているということです。
日本では約8割の人が2回のワクチン接種を完了しているため、感染者に占める2回ワクチン接種済みの人の割合が高くなっていますが、ワクチン未接種者と比べれば感染しにくいことは間違いないとのことです。
②ブースター接種によって感染予防効果がさらに高まる?
ファイザーのmRNAワクチンを2回した2週間後くらいにはオミクロン株に対する発症予防効果(概ね感染予防効果と同じ)は60%ちょっとと報告されています。
当初、流行初期の新型コロナウイルスに対しては95%の発症予防効果と言われていたものが60%にまで落ちているということになります。
そして、これは時間経過とともにさらに低下し、半年ほど経つと発症予防効果はほとんど期待できなくなります。
しかし、ブースター接種をすることによって発症予防効果は再び60%以上と高くなります。
2回ファイザーを接種した後、3回目にファイザーを接種するよりも、モデルナを接種した方が多少発症予防効果が高くなるようです。
③ワクチンの重症化予防効果はオミクロン株に対しても保たれている?
オミクロン株に対しては、ワクチン接種による重症化予防効果は保たれています。
ワクチン接種による効果には感染・発症を防ぐだけでなく、重症化を防ぐ効果もあります。
オミクロン株が主流になった後も、ワクチン未接種者と比べて2回接種済みの人の入院率は低く、3回接種済みの人はそれよりもさらに低くなっています。
ワクチン未接種者と比べて、2回接種済みの人の入院リスクは5分の1、ブースター接種済みの人は23分の1にまで低くなった、と報告されています。
特に高齢者においては、2回接種から時間が経つと重症化予防効果も落ちてくることから、2回接種後でも重症化している高齢者が増えてきています。
3回目のブースター接種によって、重症化予防効果を再び高めることが重要ですね。
④3回目の副反応はファイザーもモデルナも大きな差はない?
2回目の接種まではファイザーのmRNAよりもモデルナのmRNAの方が発熱、倦怠感、頭痛などの副反応が若干多いことが分かっていました。
では3回目の副反応については?
3回目の副反応についてファイザーとモデルナとでの頻度の違いについての報告がアメリカから発表されました。
モデルナはブースター接種の際は投与量が半分になっていることから、2回目と比べて3回目の副反応の頻度が大きく下がっています。
それでも3回目同士を比べるとファイザーよりも少し副反応は多いようですが、大きな差ではないと思われます。
「ブースター接種はファイザーとモデルナのどちらが良いか?」
→どちらでも良いのでとにかく接種することが大事とのことですよ。
高齢者では若い人と比べると副反応が少ないこと、また心筋炎のリスクも極めて小さいことから、多少効果の高いモデルナがよいとのことです。
第6波はピークを超えたようにも見えてきましたが、オミクロン株やまた別の変異株による流行はこの後も繰り返す可能性が高いと考えられます。
特に基礎疾患のある方や高齢者の方はブースター接種はされたほうが良さそうですね。