新型コロナウイルスの感染者は18日、全国で新たに2万4258人確認されました。
前週の同じ曜日を約9000人下回りましたが、死者は27人、重症者は222人と報告されています。
この記事では、オミクロン株の具体的な症状と潜伏期間(オミクロン株の特徴は沖縄のデータから)、自宅療養に備えておくべきもの等を微力ながらお伝えしたいと思います。
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「オミクロン株」の症状はどのようなもの?
オミクロンに感染した人の中には、無症状で済む人から、肺炎を起こして死亡する人までさまざまです。
下記のデータからわかるように、嗅覚・味覚障害のような症状は少ないので、
具体的には「風邪のような症状が多い」とのことです。
72% … 37.5度以上の発熱
58% … せき
50% … 全身のけん怠感
44% … のどの痛み
36% … 鼻水・鼻づまり
24% … 関節痛
2% … 嗅覚・味覚障害
そして、このうち無症状は4%しかいませんでした。
若年での発症・入院数が増加していきているのも確認されています。
特にイギリスでは、2022年1月から成人だけでなく17歳以下の若年者や小児での発症例も急増してきているようですね。
国立感染症研究所の報告では、ワクチンの接種の有無にかかわらず発症もしくは診断日より10日たっていれば無症状者および軽症者においては発症または診断10日以降に感染性ウイルスを排出している可能性は低いと考えられています。
「重症化」はしない?
12月27日から1月2日まで、全国のおよそ2000人の感染者に行った変異株の検査で、オミクロン株の疑いがあるとの結果が出た人は、46%と半数近く。
感染が急拡大している沖縄では、7割を超えていたとのことです。
〈症状について分かってきた詳細⦅沖縄の感染者のデータ⦆〉
1月4日時点の感染者の症状では、675人中、
無症状・軽症 … 92.3%
中等症以上 … 7.7%、
重症 … 0.0%
と、あまり重症化しないことが分かっています。
しかし、ポイントは “軽症” です。
2回ワクチン接種した人や、これまで新型コロナに感染して回復した人でも感染していますから(ワクチンは重症化を阻止する効果はあるとみられています)、まずは「軽度」と楽観視せずに感染予防をすることが必要です。
風邪のような症状が多いと記した上記文のように
会議では「比較的何らかの症状がある人が多い」と指摘されています。
「味覚があるからコロナではない」と思ったというのは、現在はちょっと違うようですね。
「オミクロン株」の潜伏期間はどれくらい?
オミクロン株の潜伏期間は3日ぐらいで、発症した日の前後2日間が一番ウイルスが多いといいます。
通常の新型コロナが5日ほどと考えられているので、2日ほど早いということになりますね。
コロナだと診断された時に家族に感染予防となっても、すでに感染が起きている可能性もあるようです。
このため家族間で日々、症状がないか確認して、「具合が悪い」と知らせることが大事です。
発熱、せきなど症状があれば、その時点で距離をあけるなどの対策をとっていくことが重要ということです。
「過小評価しないこと」!!
そうしないと短い間で感染が広がってしまうリスクがあるということです。
「自宅療養」に備えておくべきもの3点
症状によっては自宅療養する方も増えてくると思われます。
厚労省はオミクロン株の感染者について、これまで全員入院としていましたが、1月5日、症状に応じて宿泊施設や自宅での療養も可能としたとのこと。
国際医療福祉大学 医学部公衆衛生学・和田耕治教授によりますと…
オミクロン株の感染では、重症化して入院になる可能性は低いことを考えると
これまで以上に自宅という場所を活用する。
外に出られなくなってしまうので、例えば、家に食べ物がない場合にはどうするかというのは、課題になってくるとのこと。
そこで和田先生は、主に次の3点を自宅療養に備えておくものとして挙げました。
1.最低でも3日分の食料。
水分の他、やわらかくて食べやすいものがいい。
果物のような普段の風邪とかの時に準備するものと同じようなもので
大丈夫だということです。
2.医薬品、解熱剤。
ワクチンの副反応でも使ったと思いますが、十分な量があるか確認を。
3.体温計。
電池などもすぐに手に入らないかもしれないので、確認を。
かぜ・インフルエンザ・新型コロナウイルス 比較
「かぜ」「インフルエンザ」「新型コロナウイルス」
「オミクロン株」 の4つをそれぞれ
「感染性」
「症状」
「症状の現れ方」 別に分けて比較してみましょう。
感染性 | 症状 | 症状の現れ方 | |
かぜ | あまり強くない | 37~38度の微熱が多い、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、 せき、喉の痛みなど上気道が中心 |
ゆるやか |
インフルエンザ | 強い | 高熱、38度以上の急激な発熱、関節痛、筋肉痛、頭痛、 悪寒など全身症状が急激に現れる |
急激 |
新型コロナウイルス (デルタ株を中心) |
強い、非常に強い (インフルエンザ上回る) |
無症状、微熱、高熱とさまざま、発熱、せき、頭痛、けん怠感、味覚、嗅覚障害 | ゆるやかだが急激に重症化、肺炎を合併することも |
オミクロン株 | さらに強い (デルタ株上回る) |
上気道が中心、インフルエンザと見分けつかない | 重症化少ない |
オミクロン株は風邪に近い症状が多いということを踏まえて…
新型コロナウイルスについては、インフルエンザ以上に肺で悪さをするのは大変厄介であるということですが、これが「オミクロン株」になると症例はまだ多くはないものの、この感染性はデルタ株をさらに上回るであろうということは間違いなさそうです。
一方で、肺で悪さをするというよりも、
上気道が中心になる。
風邪、インフルエンザと見分けがつきにくい。
重症化が少ない。
医療の対応として、「デルタ株」は重症患者に対するアプローチが非常に重要だった一方で、「オミクロン株」は重症患者が少なく、軽症者が多く出てきたときに、どうこのあたりの見分けをつけて入院以外で治療を続けていけるのかというところです。
かぜの症状を感じたら検査、隔離を!
何度も言いますが、風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルスは見分けがつきにくい…。
特にオミクロン株はさらに見分けがつきにくいので、検査が受けられる病院で受診することが大事だそうです。
休日深夜など受診ができない場合は、無理に出勤、通学しないことが重要。
市販されている検査キット活用も一つの手だそうです。
まだ始まったばかりのオミクロン株。
これから後遺症に関するデータは出てくるとは思われますが、もともと後遺症は「軽症だから軽い」「重症だから重い」というものではありませんよね。
一定の頻度で後遺症のある方はいますから、やはり注意が必要なのは間違いなさそうです。
年末年始の感染拡大がみえてくるのはこれからだと警戒感が示されています。
ワクチンのおかげもあって、3か月間、感染者数が落ち着いてきたところに急拡大しているのですから。
気を抜かずに、今までやってきた感染対策を徹底して、日常生活を送るということ!
各々が気を引き締めていかなければ!と思います。