24. 助動詞
「私は泳ぐ」という文に関して、次のようないい方ができます。
私は泳ぐことができる | I can swim. |
私は100m泳がなければならない | I must swim 100 meters. |
このような変化に富んだいい方を演出するのが助動詞です。
つまり、助動詞はあとの動詞にいろいろな意味を付け加えるもの!
ということです。
一般的には、助動詞のあとには動詞の原形がきますが、ほかにもいろんな使い方をするので中学で学んだ点にも注意し、助動詞の用法を学びましょう。
【英文法の基礎】
1. 主語・述語・英語の8品詞とは?
2. 平叙・否定・感嘆・命令文の作り方とは?
3. 5文型とは?There is ~の使い方
4. 修飾語句・形容詞・数詞の使い方
5. 形容詞句・形容詞節の使い方
6. 副詞の用法・疑問副詞の使い方
7. 副詞句・副詞節の使い方
8. be 動詞、規則・不規則動詞の使い方とは?
9. 現在形・過去形(時制)の使い方
10. 未来形( be going to )、単純 / 意志未来の使い方とは?
11. 未来・現在・過去進行形の使い方
12. 現在完了・現在完了進行形の使い方とは?
13. 過去完了・未来完了とは?
14. 受動態・受動態の時制とは?
15. 受動態の疑問文・否定文を解説
16. 受動態の慣用表現・感情の表し方とは?
17. 不定詞とは?名詞的・形容詞的・副詞的用法を解説
18. 不定詞の重要構文を解説
19. 原形不定詞( to のつかない)とは?
20. 動名詞とは?現在分詞とのちがいを解説
21. 不定詞と動名詞は動詞で選択!
22. 英語の「分詞」の使い方を詳しく解説
23. 分詞構文の意味や使い方とは?
24. 助動詞とは?使い方を詳しく解説
25. 助動詞( need, dare, ought to )などの使い方
26. will, shall, would, should の使い方
27. 名詞・冠詞の使いわけ方
28. 名詞の用法とは?超くわしく解説
29. 冠詞の用法を超くわしく解説
30. 代名詞とは?注意すべき人称代名詞も解説
31. 所有代名詞・再帰代名詞とは?
32. 疑問代名詞・指示代名詞とは?
33. 不定代名詞の使い方を超くわしく解説
34. 比較級・最上級のつくり方
35. as ~ as , not as ~ as の使い方
36. 比較級の用法を超くわしく解説
37. 最上級の使い方・注意点をくわしく解説
38. 編集中…
39. 仮定法とは?仮定法過去・完了をくわしく解説
40. 仮定法の使い方と注意点
41. 前置詞の使い方・働き
42. おもな前置詞の用法をくわしく解説
43. 動詞+前置詞で熟語へ!形容詞+前置詞の使い方
44. 接続詞 and, or, but の使い方
45. 名詞節とは?使い方をくわしく解説
46. 接続詞の働きいろいろ!
47. not, never, no などの否定表現
48. hardly, seldom, rarely などの部分否定表現
49. 否定表現のいろいろな使い方
50. 時制の一致とは?
51. 英会話の直接話法・間接話法のちがい、転換の仕方
52. 語順がかわる英語の特殊構文とは?倒置・強調・省略を解説
53. 無生物主語の使い方
Contents
can, may, must
中学校でも学んだ代表的な助動詞に can, may, must がありますね。
高校では、このほかにもいくつか新しい助動詞を学ぶんですよね。
どういう助動詞があるか、次の表で確かめておきましょう。
do [does, did] be [am, are, is, was, were] have [has, had] can [could] | may [might] must will [would] shall [should] | need dare ought to used to |
<NOTE>
do, be, have はふつうの動詞〔本動詞〕として用いられることも多いですが、疑問文・否定文の do, 進行形・受動態の be, 完了形の have は助動詞なんです。
ought, used はほかの助動詞とは異なり、「to+動詞の原形」を伴って助動詞として
用いられることに注意。
助動詞の性質
助動詞には、一般に次のような性質があります。
ある語が助動詞であるかそうでないかは
この性質を備えているかどうかで判断できます。
❶あとに動詞の原形がくる。「助動詞+動詞の原形」の形になる。
ただし上の<NOTE>で述べたように be, ought, used は例外。
He can swim well. (彼は上手に泳げる)
助動詞+動詞の原形
❷否定文では not をそのあとに置き、疑問文では主語の前に出る。
do [does, did] は用いない。
He cannot swim well. / Can he swim well?
助動詞+not 助動詞+主語
What can I do for you? (いらっしゃいませ、何になさいますか) 〔店員の言葉〕
疑問詞+助動詞+主語
❸ 3人称単現在でも -(e)s をつけない。また、不定詞・分詞・動名詞には
しない。
ただし、 be, have, do は例外。
You can swim well.
He can swim well. ( cans とはしない )
can, be able to
can の基本的な意味は「~できる」(可能・能力)であります。
過去形は could [kud]。
次のような用法があります。
可能・能力 「~できる」 | Can you speak English? Yes, I can speak it a little. (英語を話せますか。はい、少し話せます) I could not lift the box. (私はその箱を持ち上げることが出来なかった) |
推量 「〔否定文で〕~の はずがない」 「〔疑問文で〕一体 …だろうか」 | Can the rumor be true? No, it cannot be true. (そのうわさは本当だろうか。 いや、本当であるはずがない) |
許可 「~してよい」 | You can go home now. 〔 can = may 〕 (もう帰宅してよい) |
えんきょく表現 「~していただけますか」 | Can [Could] you tell me the way to the hotel? (ホテルへ行く道を教えていただけませんか) ※Could ~ ほうが丁寧な表現。 |
will can のように助動詞を二つ重ねることはできません。
したがって未来の文やほかの助動詞のあとでは
can → be able to とかえます。
(✕) I will can drive a car.
(〇) I will be able to drive a car. 〔未来形〕
(私は車の運転ができるようになるだろう)
(✕) You may can see Mr. Smith.
(〇) You may be able to see Mr. Smith.
(君はスミスさんに会えるかもしれない)
<NOTE>
「~できた」という過去の肯定文では、could 同様に was [were] able to も
用いられる。
Ken was able to catch the last bus.
= Ken managed to catch the last bus.
(ケンは最終バスに間に合った)
may
may の基本的な意味は「~してよい」(許可) です。
過去形は might [mait]。
次のような用法があります。
許可 「~してよい」 | May I go home now? Yes, you may. / No, you may not. (家へ帰ってもいいですか。はい、いいよ。/ いえ、いけません) |
推量 「~かもしれない」 | It may snow this afternoon. (午後は雪が降るかもしれない) Perhaps he may not know her address. (たぶん彼は彼女の住所を知らないかもしれない) |
祈願 「~しますように」 〔祈願文で〕 | May God bless you! (神の祝福のあらんことを) May the Queen live long! (女王様万歳) |
might は may の過去形として用いられるほかに、現在の文で次のようなえんきょくな
意味を表すんです。
「~してよい」 「~かもしれない」 「~してもよさそうな ものだ」 | Might I ask your name? (お名前をお聞かせ願えますか) He might not tell the truth. (彼は本当をことを言わないかもしれない) You might lend me the book. 〔非難〕 (その本を貸してくれてもよいでしょうに) |
May I ~?/ may not よりも、Might I ~? / might not を用いるほうがより丁寧ないい方になります。
<NOTE>
may not と must not は、どちらも「~してはいけない」の意味であるが、
must not のほうは強い禁止を表す。
May I ~? の答えには may not を用いることが多い。
なお、 may は次の構文にも用いられます。
目的を表す so that … may
譲歩を表す however [whatever など] ~may, no matter how [whatなど] ~may
must, have to
must の基本的な意味は「~しなければならない」(必要・義務) です。
否定形の must not は「~してはいけない」(禁止) の意味。
次のような用法があります。
必要・義務 「~しなければならない」 | We must keep our promise. (私達は約束を守らなければならない) Must I wear a school uniform today? No, you don't have to [need to] . (今日、制服を着なくてはいけませんか。 いいえ、その必要はありません) |
禁止 「[否定文で]~してはいけない」 | You must not play in the street. =Don't play in the street. (通りで遊んではいけない) |
推定 「~に違いない」 | He must be over eighty. (彼は80歳をこえているにちがいない) |
必要・義務を表す must の代わりに have to (発音は[hæftə]) を用いることが
あります。
主語が三人称単数で現在の文なら has to ([hæstə]) になる。
とくに must の過去形には had to,
未来形には will have to を用いることに注意!
I msut [have to] go there myself. 〔現在〕
(私は自分でそこにいかなければならない)
I had to go there myself. 〔過去〕
(私は自分でそこにいかなければならなかった)
I will have to go there myself 〔未来〕
(私は自分でそこにいかなければならないだろう)
<NOTE>
must not は禁止を表すので、「~するにはおよばない、~する必要がない」(不必要)
の意味には don't have to または don't need to を用いる。
混合しないように注意しよう。
I can hear you. You don't have to [need to] shout.
(聞こえるよ。叫ばなくてもいいよ)
You don't have to finish the work until the end of the week.
(週末までにその仕事を終える必要はありませんよ)
たがいに反対の意味を表す助動詞を、次の表を見て確かめておきましょう。
肯定 | 否定 |
can (~できる) be able to (~できる) may (~してよい、 ~かもしれない) must (~しなければならない、 ~にちがいない) have to (~しなければならない) | cannot (~できない) be unable to, be not able to (~できない) may [must] not (~してはいけない) may not (~でないかもしれない) need not (~する必要はない) cannot (~はずがない) don't have to (~する必要はない) |
You may smoke here. (ここで喫煙してもよい)
You may not smoke here. (ここは禁煙です。[不許可、または軽い禁止])
You must not smoke here. (ここは禁煙です。[禁止])
You must work hard. (君は一生懸命に働かなければならない)
You need not [don't have to] work hard. (一生懸命に働く必要はない [不必要] )
His story must be true. (彼の話は本当にちがいない)
His story cannot be true. (彼の話は本当であるはずがない)
<NOTE>
be supposed to ~ もえんきょくに禁止を表す。
You are not supposed to smoke here.
(タバコはご遠慮いただいております)
●助動詞の意味は文脈によって決まる。
can 「~できる」/「[疑問文で] いったい~だろうか」
「〔否定文で〕~はずがない」
may 「~してよい」/ 「~かもしれない」
must 「~しなければならない」/ 「~にちがいない」
can, may, must の慣用表現
❶ cannot but +原形, cannot help -ing 「~せざるを得ない」の意味。
I cannot but leave Paris. (私はパリを去らざるをえない)
I could not help laughing. (私は笑わずにはいられなかった)
❷ cannot ~ too 「いくら~してもし過ぎることはない」の意味。
You cannot praise him too much. (彼をどんなにほめても褒めすぎることはない)
❸ may well ~ 「~するのももっともだ」「~だろう」の意味。
He may well be proud of his son. (彼が息子を自慢するのももっともだ)
They may well win. (彼らはたぶん勝てるだろう)
❹ may [ might ] as well ~ 「~する方がよい」の意味。
You may as well stay at home.
= You had better [should] stay at home. (君は家にいるほうがよい)
❺ may [might] as well ~ as …「…するくらいなら~するほうがましだ」
「…するのは~するのも同然だ」の意味。
I might as well starve as do such a thing.
= I would rather starve than do such a thing.
(そんなことするくらいなら飢え死にするほうがましだ)
❻ have only to ~「~しさえすればよい」の意味。
You have only to sign your name here.
= All you have to do is (to) sign your name here.
(あなたはここに署名さえすればよい)
❼ have got to~ 口語では have got = have, have got to = have to となることがある。
You have got to wash the car. (君は車を洗わなければならない)
Sorry, I've got to run now. (失礼、急いでますので)
【ネイティブがよく使う簡単で便利なフレーズシリーズ】一覧
1. あいさつ編
2. いってらっしゃい編
3. 「ええ?!また?!勘弁してよ!」
4. 「最悪!!いい加減にしてよ!」
5. 「むかつく!」「なんてこった!」
6. 「私にまかせて!」や、「あなた次第だよ」
7. 「だんだんわけがわからなくなってきたぜ?」
8. 「なるほど!そういうことね」
9. 「まいった!そうくるとは思わなかったよ」
10. 「ありえん!」
11. 「落ち着いて。冷静に」
12. 「にっちもさっちもいかん!」
13. 「ちゃんと聞いてるよ」「あいつ、口ばっかり!」
14. 「大賛成!」「納得したよ」「あいつ、どっちつかず」
15. 「冗談だよ!」「からかってんだよね?」
16. 「冗談きついぜ!」「やりすぎだよ!」
17. 「おしかったね」
18. 「経験したことあるよ」
19. ‟Don't go there" の本当の意味とは?
20. 「ドキドキする!」
21. ‟Not my cup of tea" の本当の意味とは?
22. 「何を悩んでいるの?」
23. ‟Where were we?" の本当の意味とは?
24. ‟Where's the fire?" の本当の意味とは?
25. 「気はすんだ?」
26. 「することが山ほどある!」
27. 「おちゃのこさいさい!」「楽勝!」
28. 「無理強いした」
29. 「痛くも痒くもないわ」
30. 「空気読めよ~」「しらけさせるなよ」
31. 「図星だね!」 〝Bull's eye!" とは?
32. "I wasn't born yesterday" の本当の意味とは?
33. 「やっかいもの・見放されている」はなんと言う?
34. 「噂をすれば影」はなんと言う?
35. "Are you up for ~?” とはどんな意味?
36. 「超しあわせ!」表現いろいろ
37. 「めんどくさ!するのヤダ!」表現いろいろ
38. 「連絡を取り合おう」「しばらく距離をおこう」はなんと言う?
39. 「腹ペコだ!」「小腹がへった」はなんと言う?
40. "What do you know?" の本当の意味とは?
41. 「もう限界!」「堪忍袋の緒が切れた!」は英語でなんと言う?
42. 「ひとつ借りができたね」は英語でなんと言う?
43. "Are you with me?" の本当の意味とは?
44. "Say no more!" の意味とは? 「知ったかぶり」は英語でなんと言う?
45. "Let it slide" とはどういう意味?
46. 「本気出せ!/頑張って!」を英語で!
47. 「励ましをありがとう」を英語で!
48. "Did you have a ball?" の本当の意味とは?
【電話でビジネス英会話の基礎】一覧
1. 最初の一言
2. 相手の英語が聞き取れない場合
3. 自分の英語が伝わらない場合
4. 保留・転送する場合の表現
5. 担当者が出られない場合
6. 不在の状況を尋ねる場合
7. 不在状況を説明する場合
8. 代わりに用件を聞く / 電話機能の用語一覧
9. かけなおすと伝える
10. かけなおしてほしい場合
11. 伝言を頼む/頼まない場合 電話における動作表現リスト
12. 相手の連絡先を尋ねる
13. 間違い電話に応じる
14. スモールトークの基礎
15. タイミングを気遣う場合 / 日時、頃合いの表現リスト
16. お礼、感想を述べる場合
17. 食事などに誘う場合 / 数字・記号の読み方リスト
18. 祝辞・お見舞いを述べる場合
19. あいづち・つなぎ表現 / 会社概要・名称リスト
20. 電話の結び表現 / 会社部署の名称リスト
21. 初めて連絡をとる場合 / 役職名称リスト
22. 約束をとりつける
23. 約束の日付・時間変更をする場合
24. 仕事の進捗状況を確認する場合 / 書類の名称リスト
25. 仕事の遅延・変更について謝る / 業種の言い方リスト
26. ファックスした文書について話す / 文書に便利な表現リスト
27. 同じ文書を見ながら話す
28. 問い合わせを受ける
29. 留守電への吹込み方
30. クレームに対応する場合
31. 航空券を予約する
32. ホテルを予約する / ルームサービス・ランドリーなど
33. ホテルから国際電話をかける場合