50. 時制の一致
英語では、文の中心の動詞が過去形のときには、その動詞の勢力圏内の動詞はすべて
過去を基準にして、過去形・過去完了などにそろえなければいけません。
これを時制の一致といいます。
Contents
① 時制の一致
主節の動詞が現在・現在完了・未来の場合、従属節はどの時制でもOKですが、主節の
動詞が過去形・過去完了の場合は、従属節の動詞もその影響を受けるんです。
I know that he is sick. (彼が病気であるのを知っている)
↓ ↓
I knew that he was sick. (彼が病気であることを知っていた)
従属節の時制がどうのようにかわるのかをまとめると、次のようになります。
主節 | 従属節 |
現在形 過去形 |
現在形 現在完了 過去形 過去完了 ↓ ↓ ↓ 過去形 過去完了 過去完了 ※いずれも進行形を含む |
I believe that he has never been there.
(彼はそこに行ったことがないと思う)
I believed that he had never been there.
(彼はそこに行ったことはないと思った)
I think that he was right.
(彼は正しかったと思う)
I thought that he had been right.
(彼は正しかったと思った)
<NOTE>
時制の一致を含む文を日本語になおすときには注意が必要です。
下の例でも、同じ was が基準時のちがいで、
「であった」にも「である」にもなるんです。
I know that he is sick. (病気であるのを知っている)
I know that he was sick. (病気であったのを知っている)
I knew that he was sick. (病気であるのを知っていた)
I knew that he had been sick. (病気であったのを知っていた)
② 時制の一致の例外
主節の動詞が過去形であっても、従属節の表す内容によってはその影響を受けないこと
もあります。
主に次のような場合。
不変の真理・格言 → 現在形のまま |
People learned that the earth is round. (人々は地球が丸いことを学んだ) He always told me that life is short. (彼は私に、人生は短いといつも言っていた) |
現在の習慣 → 現在形のまま |
He wrote to me that he walks to school every day. (彼は毎日歩いて学校に通っていることを私に書いてよこした) |
歴史上の事実 → 過去形のまま |
The teacher taught us that the Civil War broke out in 1861. (先生は、南北戦争は1861年に始まったと私たちに教えてくれた) |
仮定法の文 → 仮定法の時制 のまま |
I wished you were my sister. (私は君がぼくの妹であればいいのにと思った) I wish you were my sister. (私は君がぼくの妹であればいいのにと思う) |
ポイント
●時制の一致による過去形は現在のように訳す。
〔主節〕過去形なら、〔従属節〕過去形か過去完了。