52. 特殊構文
英語の基本的な語順は、すでに学んだ通り「S+V」「S+V+O/C」「S+V+O+O/C」
です。
この語順は勝手にかえることができません。
しかし、ときには語順をくずすなどして表現に変化をつける場合があります。
このような特別な構文を、倒置・強調・省略の三つに分けて学習しましょう。
【英文法の基礎】
1. 主語・述語・英語の8品詞とは?
2. 平叙・否定・感嘆・命令文の作り方とは?
3. 5文型とは?There is ~の使い方
4. 修飾語句・形容詞・数詞の使い方
5. 形容詞句・形容詞節の使い方
6. 副詞の用法・疑問副詞の使い方
7. 副詞句・副詞節の使い方
8. be 動詞、規則・不規則動詞の使い方とは?
9. 現在形・過去形(時制)の使い方
10. 未来形( be going to )、単純 / 意志未来の使い方とは?
11. 未来・現在・過去進行形の使い方
12. 現在完了・現在完了進行形の使い方とは?
13. 過去完了・未来完了とは?
14. 受動態・受動態の時制とは?
15. 受動態の疑問文・否定文を解説
16. 受動態の慣用表現・感情の表し方とは?
17. 不定詞とは?名詞的・形容詞的・副詞的用法を解説
18. 不定詞の重要構文を解説
19. 原形不定詞( to のつかない)とは?
20. 動名詞とは?現在分詞とのちがいを解説
21. 不定詞と動名詞は動詞で選択!
22. 英語の「分詞」の使い方を詳しく解説
23. 分詞構文の意味や使い方とは?
24. 助動詞とは?使い方を詳しく解説
25. 助動詞( need, dare, ought to )などの使い方
26. will, shall, would, should の使い方
27. 名詞・冠詞の使いわけ方
28. 名詞の用法とは?超くわしく解説
29. 冠詞の用法を超くわしく解説
30. 代名詞とは?注意すべき人称代名詞も解説
31. 所有代名詞・再帰代名詞とは?
32. 疑問代名詞・指示代名詞とは?
33. 不定代名詞の使い方を超くわしく解説
34. 比較級・最上級のつくり方
35. as ~ as , not as ~ as の使い方
36. 比較級の用法を超くわしく解説
37. 最上級の使い方・注意点をくわしく解説
38. 編集中…
39. 仮定法とは?仮定法過去・完了をくわしく解説
40. 仮定法の使い方と注意点
41. 前置詞の使い方・働き
42. おもな前置詞の用法をくわしく解説
43. 動詞+前置詞で熟語へ!形容詞+前置詞の使い方
44. 接続詞 and, or, but の使い方
45. 名詞節とは?使い方をくわしく解説
46. 接続詞の働きいろいろ!
47. not, never, no などの否定表現
48. hardly, seldom, rarely などの部分否定表現
49. 否定表現のいろいろな使い方
50. 時制の一致とは?
51. 英会話の直接話法・間接話法のちがい、転換の仕方
52. 語順がかわる英語の特殊構文とは?倒置・強調・省略を解説
53. 無生物主語の使い方
倒置
倒置とは、通常主語のうしろに来るべき(助)動詞が主語の前に置かれる語順の転倒の
ことです。
この倒置には二つのタイプがあります。
①疑問文と同じ「be 動詞/助動詞+S…」 の語順と、
②「述語動詞+S…」
例をあげましょう。
倒置パターン①:否定の副詞(句)などが強調のために文頭に置かれるとき。
I have never seen such a pretty girl.
↓ 強調のために文頭に出す
Never have I seen such a pretty girl.
助動詞 倒置① (私はそんなかわいい少女を見たことがない)
倒置パターン②:場所・方向などを表す副詞(句)などが、文の流れをよくするためや強調のために文頭に置かれるとき。
I opened the door. A pretty girl stood in front of the door.
(私はドアをあけた。かわいい少女がドアの前に立っていた)
I opened the door.
In front of the door stood a pretty girl.
↑文の流れをよくするために文頭に出す 述語動詞 倒置②
(ドアの前に立っていたのはかわいらしい女の子だった)
<NOTE>
❶補語の働きをする形容詞が、文のつながりをよくするなどの理由で文頭に置かれる
場合も倒置パターン②が起こる。
More important was my mother's health.
(もっと重要だったのは、母の健康だった)
❷倒置パターン②では、文末の位置に長い主語や、目立たせたい主語をもっていくため
に起こることもある。
Great was the man who gave them a lot of good advice.
(偉大なのは、彼らにたくさんのいいアドバイスをした人物だった)
❸このほか、前の文の内容を受ける so [nor, neither] が文頭に置かれる場合も倒置が
起こる。
Bill is good at tennis, and so am I.
(ビルはテニスが得意だが、私もだ)
❹また、目的語が前置される場合もあるが、この場合前述の①②のパターンの倒置は
起こらない。
I know what he did, but why he did it I don't know.
(彼が何をしたかは知っているが、なぜしたのかは私は知らない)
強調
上記で示した倒置による強調のほかに、次のような強調のしかたがあります。
中でも代表的なのが強めたい主語、目的語、副詞(句・節)を文頭の近くに取り出して
強調する It is ~ that… の構文で、これを強調構文といいます。
強調構文 It is ~ that … | Tom broke the window with a stone. ↓(トムが石で窓を割った) It was Tom that broke the window with a stone. (石で窓を割ったのはトムだった) 〔主語の強調〕 It was the window that Tom broke with a stone. (トムが石で割ったのは窓だった)〔目的語の強調〕 It was with a stone that Tom broke the window. (トムが窓を割ったのは石でだった) 〔副詞句の強調〕 |
反復による 強調 | They walked on and on for hours and hours. (彼らはどんどん、何時間も何時間も歩き続けた) |
do [does, did] +動詞 | He did go out in spite of the heavy rain. 〔動詞の肯定の強調〕 (彼はひどい雨をものともせずにほんとうに出かけていった) ▶did not go に対して、did go と現に行ったという、動詞の肯定の 意味を強調している。 Nancy does look tired. (ナンシーは確かに疲れているようだ) |
強調語句 very, on earth など | The accident happened under my very eyes. (その事故はまさに私の目の前で起こった)〔名詞の強調〕 You must do the work yourself. (君は自分でその仕事をしなければならない) 〔代名詞の強調〕 Were on earth have you been all this while? (ずっといったいどこに行ってたんだい) 〔疑問詞の強調〕 This book is not interesting at all. (この本はちっとも面白くない) 〔否定の強調〕 |
省略
文脈によって表現しなくてもわかる部分を省いて、簡潔にするのが省略ですよね。
語句のくり返しをさけるために、会話ではひんぱんに省略が行われます。
そのほか、次のような省略に注意しよう。
副詞節中の 「S+be動詞」 の省略 | He was good at swimming when ( he was ) young. (若い頃彼は泳ぐのがうまかった) ▶省略されるのは、主節の主語と同じ主語+be動詞 Though ( he was ) told to stop, he kept on walking. (止まれと言われたのに、彼は歩き続けた) |
会話文など の慣用的な 省略 | ( I wish you ) Good luck! (幸運を祈ります → がんばってね) ( I'll ) See you ( again ) ! (また会いましょう → それじゃ、さよなら) ( That ) Sounds great. (いいですねぇ) |
<NOTE>
省略とは逆に、文中に語句を追加・挿入することもある。
I cannot, however, agree to her plan. 〔語の挿入〕
(しかしながら、私は彼女の計画には賛成できません)
John came, I think, later than Susie. 〔節の挿入〕
(ジョンはスージーよりあとから来たと思う)
次の文は、あとの名詞(相当語句)が前の名詞を補足的に説明する関係になっている。
Mr. Kato, an English teacher, can speak French, too.
(加藤先生は英語の先生だが、フランス語も話せる) 〔同格〕
【ネイティブがよく使う簡単で便利なフレーズシリーズ】一覧
1. あいさつ編
2. いってらっしゃい編
3. 「ええ?!また?!勘弁してよ!」
4. 「最悪!!いい加減にしてよ!」
5. 「むかつく!」「なんてこった!」
6. 「私にまかせて!」や、「あなた次第だよ」
7. 「だんだんわけがわからなくなってきたぜ?」
8. 「なるほど!そういうことね」
9. 「まいった!そうくるとは思わなかったよ」
10. 「ありえん!」
11. 「落ち着いて。冷静に」
12. 「にっちもさっちもいかん!」
13. 「ちゃんと聞いてるよ」「あいつ、口ばっかり!」
14. 「大賛成!」「納得したよ」「あいつ、どっちつかず」
15. 「冗談だよ!」「からかってんだよね?」
16. 「冗談きついぜ!」「やりすぎだよ!」
17. 「おしかったね」
18. 「経験したことあるよ」
19. ‟Don't go there" の本当の意味とは?
20. 「ドキドキする!」
21. ‟Not my cup of tea" の本当の意味とは?
22. 「何を悩んでいるの?」
23. ‟Where were we?" の本当の意味とは?
24. ‟Where's the fire?" の本当の意味とは?
25. 「気はすんだ?」
26. 「することが山ほどある!」
27. 「おちゃのこさいさい!」「楽勝!」
28. 「無理強いした」
29. 「痛くも痒くもないわ」
30. 「空気読めよ~」「しらけさせるなよ」
31. 「図星だね!」 〝Bull's eye!" とは?
32. "I wasn't born yesterday" の本当の意味とは?
33. 「やっかいもの・見放されている」はなんと言う?
34. 「噂をすれば影」はなんと言う?
35. "Are you up for ~?” とはどんな意味?
36. 「超しあわせ!」表現いろいろ
37. 「めんどくさ!するのヤダ!」表現いろいろ
38. 「連絡を取り合おう」「しばらく距離をおこう」はなんと言う?
39. 「腹ペコだ!」「小腹がへった」はなんと言う?
40. "What do you know?" の本当の意味とは?
41. 「もう限界!」「堪忍袋の緒が切れた!」は英語でなんと言う?
42. 「ひとつ借りができたね」は英語でなんと言う?
43. "Are you with me?" の本当の意味とは?
44. "Say no more!" の意味とは? 「知ったかぶり」は英語でなんと言う?
45. "Let it slide" とはどういう意味?
46. 「本気出せ!/頑張って!」を英語で!
47. 「励ましをありがとう」を英語で!
48. "Did you have a ball?" の本当の意味とは?
【電話でビジネス英会話の基礎】一覧
1. 最初の一言
2. 相手の英語が聞き取れない場合
3. 自分の英語が伝わらない場合
4. 保留・転送する場合の表現
5. 担当者が出られない場合
6. 不在の状況を尋ねる場合
7. 不在状況を説明する場合
8. 代わりに用件を聞く / 電話機能の用語一覧
9. かけなおすと伝える
10. かけなおしてほしい場合
11. 伝言を頼む/頼まない場合 電話における動作表現リスト
12. 相手の連絡先を尋ねる
13. 間違い電話に応じる
14. スモールトークの基礎
15. タイミングを気遣う場合 / 日時、頃合いの表現リスト
16. お礼、感想を述べる場合
17. 食事などに誘う場合 / 数字・記号の読み方リスト
18. 祝辞・お見舞いを述べる場合
19. あいづち・つなぎ表現 / 会社概要・名称リスト
20. 電話の結び表現 / 会社部署の名称リスト
21. 初めて連絡をとる場合 / 役職名称リスト
22. 約束をとりつける
23. 約束の日付・時間変更をする場合
24. 仕事の進捗状況を確認する場合 / 書類の名称リスト
25. 仕事の遅延・変更について謝る / 業種の言い方リスト
26. ファックスした文書について話す / 文書に便利な表現リスト
27. 同じ文書を見ながら話す
28. 問い合わせを受ける
29. 留守電への吹込み方
30. クレームに対応する場合
31. 航空券を予約する
32. ホテルを予約する / ルームサービス・ランドリーなど
33. ホテルから国際電話をかける場合